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2003 年度 実績報告書

分散通信と結合構造の再構成が可能なPCクラスタ型高並列計算機の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15500054
研究機関金沢工業大学

研究代表者

津田 伸生  金沢工業大学, 工学部, 教授 (10298185)

キーワードPCクラスタ / 相互結合網 / 並列分散処理 / 再構成 / リング結合 / メッシュ結合 / フォールトトレランス / サーキュラントグラフ
研究概要

本研究は,申請者が先に考案した汎用のEthernet方式で分散通信が可能でかつ多数の計算ノード結合できるHCC ABL-treeと呼ぶ構造の相互結合網をもつPCクラスタ構築技術の確立を目的とする.HCC ABL-treeは,その構成要素となるABL-tree (ABL : additional bypass linking)をリング結合や完全結合を施した複数個のサブアレイに最小距離3のグラフの点彩色によってスイッチ付き木構造網を割り付けて構成し,複数個のABL-tree間をスイッチ経由の階層化完全結合(HCC)で接続して構成される.従来のHCC ABL-treeでは,階層化完全結合の階層数を増やすことで指数的に接続可能な計算ノード数を増大できるが,グラフの埋め込みによって計算ノードをリングやメッシュ結合アレイに再構成する場合に,埋め込んだグラフに捻れを生じ,ルーティングが複雑になる問題があった.平成15年度は,この問題を解決する新しい構成法として,サーキュラントグラフを用いる方法を開発した.この新構成法によるHCC ABL-treeでは,計算ノードを番号順にたどることで捻れのないハミルトンサイクルまたは距離+1の伸張サイクルを定義できる.このため,任意のアスペクト比のメッシュ結合アレイを再構成する場合でも,単純な分散ルーティングアルゴリズムによってリンクの重複使用を除去できる.新構成法によりGiga-bit Ethernetを用いて計算ノード数24の2階層HCC ABL-tree構造PCクラスタプロトタイプを構築し通信性能を評価した.その結果,全計算ノードをクロスバースイッチで一括接続する方法と比較して,通信スループット50%以上を保証できることがわかった.今後は,ビジー計算ノードの除外が可能な再構成機能の実装,分散中継処理の高速化,実際の並列分散処理での性能評価を行う.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 津田 伸生: "ABL-Tree結合プロセッサアレイの階層化拡張法"電子情報通信学会技術研究報告[機能集積情報システム]. FIIS-03-120. 1 (2003)

  • [文献書誌] 斎藤 朋成, 津田 伸生: "階層型ABL-Tree結合PCクラスタにおける分散ルーティング"電子情報通信学会技術研究報告[機能集積情報システム]. FIIS-04-134. 1-8 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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