研究課題/領域番号 |
15500062
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
田村 直良 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (20179906)
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研究分担者 |
後藤 敏行 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (30234991)
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キーワード | 点字楽譜 / MusicXML / 五線譜 / XSLT / DOM / JAVA / 視覚障害者 / 楽譜点訳 |
研究概要 |
点字楽譜は、2次元的に表現される五線譜を、点字を用いて表記するものであり、視覚障碍者が音楽を楽しむために重要なものである。しかし、楽譜点訳は、点字楽譜の表記法に関する専門的な知識を必要とするため、少数のボランティアが手作業で行っているのが現状であり、需要に応えられていない。当研究課題は、五線譜から点字楽譜への自動変換と、点字楽譜から五線譜への自動変換の二つの部分課題を含んでいる。前者は、視覚障碍者が直接使用できる点字楽譜の生成を目的としたものであるが、後者は、点訳者が点訳した点字楽譜の校正を支援することを目的としている。一方、ネットワーク環境で楽譜情報を扱うために、MusicXMLと呼ばれる楽譜記述言語が提案されている。実績として示した一編の論文は、MusicXMLで表現された楽譜の音楽情報から、点字楽譜を生成するシステムについて述べられており、MusicXMLの利点をもとにして、ネットワーク環境からの利用を想定している。 提案されたシステムでは、XSLT(XSL Transformations)とDOM(Document Object Model)を併用した構文解析により、MusicXMLの論理構造を点字楽譜の文法に対応した木構造に変換する。さらに、MusicXMLと点字楽譜の要素を対応付けた点字楽譜変換辞書を参照しながら変換を行い、点字(base形式)を出力する。また、インターネット上に普及しつつあるMusicXMLによる楽譜を点字楽譜に変換できるように、楽譜自動点訳システムをweb経由で利用するためのインタフェースが開発されている。 点字楽譜をMusicXMLによる五線譜に変換するシステムについては、現在評価中である。
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