研究概要 |
本研究では、映像の中で特徴的な部分領域を映像キーワードとして抽出する手法を提案し、それを利用した映像探索のための応用技術について検討する。 映像キーワードを映像中の部分領域とすることで、従来の画像検索で見られるような画像全体の色合い等に基づく索引付けではなく、映像中の特徴的な物体、建物、人物、背景中の特徴的な部分、アイコン等に基づく索引付けが可能となる。 本研究では、既設の大規模映像アーカイブを活用し、ここに頻出する特徴的な部分領域を重要な視覚情報に対応すると想定し、映像キーワードとする。 すなわち、映像中の部分領域のうち大規模映像アーカイブ中で頻出する部分領域を映像キーワードとして検出する。 その結果、映像アーカイブ中に頻繁に出現する物体、人物、建物、何らかのアイコン等、視覚情報としても重要度が高く、シンボル的・アイコン的な視覚情報の抽出が可能と考えられ、それを共有している番組・映像は映像キーワードの意味で関連性が強いことも検出されるため、映像索引付けにも有効である。また,各映像キーワードごとに部分領域群が得られるため、対応する物体などの検出システムのモデルとして利用可能である。 平成16年度は、画像照合の高速化のため、輝度分布ヒストグラムをもとに、照合に最適化した特長量として、一般化ヒストグラム(Generalized Histogram)を提案し、その有効性を実証した。また、縮退特徴量を用いた疑似高次元クラスタリングを提案し、画像照合のさらなる高速化および高精度化を図った。
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