研究課題
基盤研究(C)
本年度は平成15年度に完成した3次元物体形状のモデル表現するニューラルネットワークにおいて、ニューラルネットワークの特色である学習能力を活用して、3次元物体形状モデルを多様なセンサー情報を訓練データとして自動構築する(学習する)方式を与えた。使用環境に制約が少なく移動体への搭載に適する近赤外線反射強度に基づく距離計測方式と微小視差から3次元情報を推定するステレオマッチング方式を相補的に利用して、両者の長短を補い合い、さらに多視点から計測した画像情報と照合し、精度と信頼性を向上し、3次元物体形状モデルを自動構築する方式を与えた。また3次元世界のモデル及び3次元物体形状のモデルをカメラから入力する実視覚データと照合して、カメラの位置・姿勢及び対象物体の位置・姿勢を算出する方式を与えた。こうして得られた3次元世界のモデル、3次元物体形状のモデルをニューラルネットワークの結線構造中に表現する方式を用いて実装した。画像情報からステレオマッチングなどによって得られる3次元形状情報と、近赤外線の反射強度から推定される3次元形状情報を相補的に用いて高精度なモデル生成とモデルと対象物体の照合を行う方式を高速化し、かつロバストに行う方式を与えた。こうした多様なセンサー情報を統合する手法を誤り訂正理論に基づき定式化し、統合による距離計測結果の誤り訂正能力を検証した。以上の方法については当該年度の予算で購入した画像処理用高速コンピュータ上に実装して多数の画像を用いて有効性を評価した。多種多様な実画像データを用いて評価し、高精度化、高速化、ロバス性の評価を行い最終的なシステムを開発した。
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