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2003 年度 実績報告書

2足ロボットのスムーズな歩行と省エネルギー化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15500102
研究機関東京工業大学

研究代表者

米田 完  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70221679)

キーワード2足歩行ロボット / 動歩行 / 歩行制御 / ゼロモーメントポイント
研究概要

本年度は、2足歩行ロボットの運動計画アルゴリズムの開発を行った。その概略は以下のようになっている。
開発したアルゴリズムは、まず簡単な計算で解析解の得られる単質点の倒立振子モデルにより、概略の歩行運動軌道を作成したのち、より現実のロボットに近い多質点のモデルを用いて修正を行うものである。特に次の一歩への切り換えタイミングは次の1歩の単質点計算の概略値を参照しながら決定する手法を確立した。また、多質点モデルで計算した運動は、さらにZMP位置の微修正を行い、軌道が発散しないようにする手法を開発した。本研究で開発した省自由度型の2足歩行ロボットを用いて、歩行制御アルゴリズムの検証する実験を行った。前進後退の歩幅を変化させる歩行、左右に踏み出す歩幅を変化させる歩行、遊脚を上げる高さを変化させる歩行について、リアルタイム指令に従って安定に歩行ができることを確認した。ただし、実機においては足裏に装着するクッション材によって歩行のようすが大きく変化することも明らかになった。
実際のZMPを計測するため、床面の下に3つおよび4つのロードセルを配置した計測プレートを製作した。これにより動歩行時のZMPを計測した結果、開発した運動生成アルゴリズムによっておおむね安定した歩行が得られているが、細部にはスムーズでない運動が生じていることが明らかになった。具体的には、遊脚が着地するときに、短時間に2回の着地が生じてスキップ状態になっていること、両脚支持期間に力配分がスムーズに移行していないことがわかった。
来年度以降は実機において生じている物理現象をより詳細に解明して実際的な制御方法を見いだしていく予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 倉爪 亮, 米田 完, 田中俊太郎, 玉木達也, 太田祐介, 長谷川 勉: "2足歩行機械の3D揺動歩容"日本ロボット学会誌. 21・8. 811-818 (2003)

  • [文献書誌] Ryo Kurazume, Tsutomu Hasegawa, Kan Yoneda: "The Sway Compensation Trajectory for a Biped Robot"Proc.of ICRA'03. 925-931 (2003)

  • [文献書誌] Yusuke Ota, Tatsuya Tamaki, Kan Yoneda, Shigeo Hirose: "Development of Walking Manipulator with Versatile Locomotion"Proc.of ICRA'03. 477-483 (2003)

  • [文献書誌] Tatsuya Tamaki, Yusuke Ota, Kan Yoneda, Shigeo Hirose: "YANBO III : The Walking Manipulator with various locomotion styles"Video Proc.of ICRA'03. (2003)

  • [文献書誌] 田中俊太郎, 倉爪 亮, 長谷川 勉, 米田 完, 玉木達也: "2足歩行機械の3D揺動歩容"日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会'2003 講演論文集. 2A1-1F-F5. (2003)

  • [文献書誌] 玉木達也, 米田 完, 太田祐介, 広瀬茂男: "動的安定2足歩容の実時間簡易生成手法"第21回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 1G2a. (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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