研究課題/領域番号 |
15500119
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
橘 啓八郎 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (80029090)
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研究分担者 |
安田 元一 長崎総合科学大学, 工学部, 教授 (10174509)
高井 博之 広島市立大学, 情報科学部, 助手 (20264963)
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キーワード | 移動ロボット / ナビゲーションシステム / 空間光通信 / 未知空間探索 / センサフュージョン / 三角測量 |
研究概要 |
本研究は、空間光通信を用いた複数の移動ロボットの協調に関する研究である。本研究では、空間光通信の光信号を移動ロボットの相互間通信だけでなく、未知空間を探索する際の可動ランドマークのビーコンとして利用し、未知空間のマッピングやナビゲーションに活用する方式を研究した。 最初に、光入射角センサを用い、移動ロボットを可動ランドマークとして用いる場合の計測誤差をシミュレーションによって求めた。三角測量の要領で3台の移動ロボット相互間の相対的位置計測についてシミュレーションを行った。ロボットの大きさ(体積)や入射角センサの大きさ(体積)等の影響を考慮し、一直線に並ぶ等の計算不能な場合を除き、90%以上の精度で、相対的な位置が計測できることを確かめた。 しかしながら、移動ロボットの相対的位置関係だけでは、作業空間の座標とズレを生じるので、未知環境の探索・マッピングを行うことはできない。そこで、作業環境内の固定した座標軸を得る方法を検討した。屋外での作業であればGPSを用いた絶対的座標が利用できるが、屋内や地下構造物の内部では衛星からの電波が届かずGPSは利用できない。本研究では、人工建造物内部での作業を想定し、人工構造物に多く存在する"コーナー"を超音波センサで検出する方法を検討した。超音波はコーナー近傍で拡散反射し正確な形状を検出することが困難であるが、送信音圧や送受信ビーム幅の制御によって、比較的正確にコーナーの形状が探知できることを実験で確かめた。 これらの結果を踏まえ、異種のセンサ情報の統合による、未知空間探索アルゴリズムの研究を進める。
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