研究課題/領域番号 |
15500120
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
山田 博三 玉川大学, 工学部, 教授 (10328023)
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研究分担者 |
森 晃徳 玉川大学, 工学部, 教授 (60245975)
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キーワード | 対象認識 / 行動空間認識 / 視差抽出 / 運動視差 / モデルベースト物体認識 / 大局解と局所解 / 弾性エッジ列整合法 / 動的計画法 |
研究概要 |
移動体に搭載されたカメラで観測された連続画像の中から、ボトムアップ処理による運動視差の抽出とモデルベースト(トップダウン)な対象抽出処理の協調により、3次元行動空間および対象の認識・把握を行う。計画初年度である本年度は、ボトムアップ処理による運動視差の抽出とモデルベースト(トップダウン)な対象抽出処理の基本的なアルゴリズムの検討と実験環境の整備を行なった。 ボトムアップ処理による運動視差の抽出に関しては、移動進行方向正面に中心を向けた魚眼レンズ像の中心およびその水平方向の広方位画像からの視差抽出に関する検討を行った。この帯状の画像に対し、隣接する画素間を対象(エッジ)が横切るタイミングを計測することを基本技術とする運動視差抽出法を用いて、各点での画像の移動速度を検出する。この速度の分布を元に、移動物体の進行方向を検出するアルゴリズムを開発した。 運動物体のモデルベーストな抽出・認識に関しては、移動する情景の例として歩行動作をする人体をとりあげ、モデルベーストな手法により、各部品(手・足・頭)の位置を同定し、姿勢を認識・追跡する。その際、各フレームで、大局解をサーチしていたのでは時間がかかる。一方、一つ前の抽出結果をモデルとして次のフレームの解を求める追跡形は、高速ではあるが、一旦間違えると、そのまま発散し、振る舞いが不安定となる。そこで、一定間隔で大局解をサーチし、その間では、局所解で追跡することにより、処理時間と性能の折り合いを満たす方式とした。
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