研究課題/領域番号 |
15500128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
清水 裕子 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (30143184)
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研究分担者 |
佐々木 和也 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (60292570)
SHIMIZU Hiroko Utsunomiya University, Faculty of Education, Department of Home Economics, Professor (30143184)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 触感 / 視覚イメージ / 官能検査 / オンラインショップ / 素材 / スカートの形状 / 2次元画像 / 3次元画像 |
研究概要 |
人間が、布の手触り、肌触りを評価する場合、必ずしも触覚のみで判断しているわけではないと考えられる。経験に基づいた視覚によっても評価に影響を与えていると考えられる。すなわち、衣服を見たり、触ったりする消費者のこれまでの経験が視覚のみで触感を評価することに大きく関わっていると考えられる。 そこで本研究では、消費者のカタログ販売・オンラインショップ等の利用状況やそれにおける失敗経験等を調べるためのアンケート調査結果の検討、布の触感評価の際の触覚と視覚との関係を調べるための布の官能検査、3次元画像を含む画像に対する視覚による製品(スカート)の素材の触感に関する官能検査を行うことにより検討した。 その結果、視覚を用いて触感を評価することは困難な傾向にあるが、視覚的にも特徴がある繊維では、視覚による評価と触覚による評価との差が小さく、視覚による評価で触感が適切に評価できることが示唆された。また、画像の場合は、拡大画像やドレープ画像等の詳細な画像情報を加えることにより、またさらに繊維布名等を含むテキスト情報を加えることにより、適切な評価が可能となることが示された。それに関しては、消費者のカタログ販売・オンラインショップ等の利用状況やそれにおける失敗経験等を調べるためのアンケート調査の結果から、布の素材感を正しくイメージするためには、情報提供者が正しく、詳細な情報を示すこと、消費者が繊維や布地についての正しい知識とイメージを確立させることが重要であることが確認された。衣服の触感については、画像でのスカート素材の触感評価には、形状情報が大きく影響を及ぼすことが明らかとなった。衣服の形状によって、衣服の素材の触感が適切に評価できないものがあることを考慮に入れ、さらに効果的で詳細な情報を付け加えるための研究が必要である。
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