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2003 年度 実績報告書

色覚情報は右脳優位に処理されるのか?

研究課題

研究課題/領域番号 15500136
研究機関大阪大学

研究代表者

佐々木 仁  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40104236)

研究分担者 小川 嗣夫  京都学園大学, 人間文化部, 教授 (20101222)
沖田 庸嵩  札幌学院大学, 社会情報学部, 教授 (70068542)
福田 淳  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (90028598)
井上 徹  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60263282)
浅田 博  大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (50151030)
キーワード反応時間 / 色覚刺激 / 左右差 / 視覚 / 弁別 / 言語処理 / 主波長 / ヒト
研究概要

ヒトを被験者とした単純反応時間課題で、右視野に提示した色覚刺激に対する右手による反応時間と左視野に提示した色覚刺激に対する左手による反応時間を比較することにより、私達は色彩刺激の検出過程は大脳右半球優位であることを示してきた。この結果をさらに詳細に検討するため、今回、色の弁別処理過程に左右差があるのかについて調べた。正常な視覚を持つ18名の右手利き被験者(21-27歳)を用い、2つの弁別反応時間課題をおこなった。第1の実験では、主波長の異なる3種類の色覚刺激(2度,赤635mm,緑535mm,青445mm)のいずれかを眼前のディスプレイ(背景10cd/m2)上の注視点から左または右水平方向に4度の位置に提示し、予め指定した色覚刺激に対して同側手で反応させた。色覚刺激は彩度60%で、flicker photometry法によって、それぞれの明るさが10cd/m2の無彩色と等しくなるよう被験者ごとに調節した。また、刺激が確実に左右半視野に提示されていることを保証するたモニターした。結果は、左半球での処理が367.2±21.0msと、右半球処理(385.6±21.2ms)に比べ速かった。右手利きのヒトでは言語中枢が左半球に局在するため、この結果は、言語を手掛かりとした色の弁別過程は左半球優位であることを示唆している。そこで第2の実験では、言語を手掛かりとしない色の弁別過程について左右差を検討した。課題は3種類の色覚刺激のうち2つづつを、注視点から左または右水平方向に4度の位置の上下に提示し、2つの刺激が異なる場合に、同側手で反応するよう教示した。その結果は左半球での処理が右半球に比べて速い傾向が観察された。この結果は、言語を手掛かりとしない場合にも色の弁別過程は左半球優位であることを示唆している。

研究成果

(3件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] Sasaki H. et al.: "Hemispheric asymmetry in colour detection as revealed by a simple reaction time in human subjects"The Japanese Journal of Physiology. 53,Supple. S242 (2003)

  • [文献書誌] Sasaki H. et al.: "Hemispheric dominance in color processing using reaction time task"Neurosci.Res.. 46,Suppl.1. S72 (2003)

  • [文献書誌] Sasaki H.et al., A.Kaneko (Ed.): "The Neural Basis of Early Vision"Springer-Verlag (Tokyo). 253 (2003)

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公開日: 2005-04-17   更新日: 2016-04-21  

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