研究課題
(1)全方位ミラーの設計を行った。まず対象物を見る仰角(俯角は負符号で表現)の確率分布を課題に応じて設定し、これに対応した曲面の傾斜角を求める。この傾斜角を自己組織化マップ(SOM)の入力とし1次元自己組織化学習を行う。この繰り返し計算により、仰角の確率分布にほぼ比例した解像度を持つ全方位ミラーの設計を行い、これを局所的放物面で近似することを当初想定していた。実際には確率分布によっては凸面の範囲内で確率分布にほぼ比例する解像度の実現は無理であり、凹面まで含めて比例的解像度が初めて実現可能になることが分かった。(2)パノラマ画像での局所自己相関関数の平行移動不変性と、全方位画像での局所自己相関関数の回転不変性が等価であることに着目し、極座標形式の局所自己相関関数を定義することにより、回転不変特徴量を求めることが可能となった。これを用いて、計算量の大幅な増加なしにベイズ推定による移動ロボットの位置および方位を推定した。その際通常のベイズ推定ではセル毎の存在確率を計算することとなり非効率なので、代わりにパーティクルフィルタを用いた。Kheperaロボットを用いた実験を行い、実時間でロボットの位置と方位が推定できることを示し、平均位置誤差が31mm、平均方位誤差が5.5度の性能を得た。(3)グリッドベース地図を抽象化してグラフベース地図に変換する方法の検討を行った。これはロボットの移動という連続的な時空間情報に基づいて記号を創発することに相当する。抽象化の方法として、理研の谷らの提案したリカレントネットワークの競合学習よりも、本学古川らの提案したmnSOMの方が、空間的に近接したモジュール間の類似性という自然な関係を有していることから、より適していると考えられる。センサー情報をmnSOMの入力とした予備的実験を行い、良い感触を得ている。
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