研究課題/領域番号 |
15500140
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
石川 眞澄 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (60222973)
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研究分担者 |
章 宏 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助手 (30235709)
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キーワード | 移動ロボット / モジュール / 自己組織化マップ / 概念形成 / 分節化 / ナビゲーション / グリッドベース地図 / グラフベース地図 |
研究概要 |
1.標準型のmnSOMはデータクラスが既知であるという前提に基づいているのに対し、実際のロボットから得られるセンサー情報や制御信号はこの前提条件を満足しない。そこで系列を多数の部分系列に分割し、部分系列の中ではデータクラスが変化しないという仮定を用いてモジュール型自己組織化マップ(mnSOM)の学習を行うことを提案した。併せて、勝者モジュールの時間的連続性を確保するため勝者決定に自乗誤差に比例した閾値を導入すること、および必ずしも全てのモジュールが勝者になるわけではないにもかかわらず全モジュールをラベル付けする方法を提案した。このmnSOMを用いた分節化により、直進、右折、左折という3個の抽象概念の形成に成功した。獲得されたmnSOMに対して学習用とは異なるテストデータを適用した結果、分節化の正答率は95.2%であった。これに基づき比較的単純な実環境を対象とし、グリッドベース地図を抽象化したグラフベース地図を構築できた。 2.グラフベース地図およびmnSOMの分節化能力を利用し、実ロボットのナビゲーションを行った。これにより生成されたグラフベース地図の有効性を確認した。 3.異地点センサー情報を統合する際、障害物が緩やかに移動する場合、そのまま情報統合を行ったのではデータの不整合を生ずる。フォワードモデル法およびEMアルゴリズムを併用し、センサーが感知する範囲をセンサー毎に定め、あるグリッドを感知範囲に含む観測データ群に基づいてEMアルゴリズムにより尤度最大化を図ることにより、データの不整合を解消できることを、シミュレーションおよび実機で確認した。
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