研究課題
基盤研究(C)
1.上下方向における音の定位慮床からの高さ80cmの場所から30cm間隔に垂直上方にスピーカを8つ、評定者正面から4.5m離して設置し、周波数の異なる純音及び中心周波数の異なる帯域雑音を提示し、音像の定位実験を行った。その結果、純音については、周波数に関わらず、音像定位は困難であったが、帯域雑音の場合は、40%と、純音に比べ倍以上の割合で定位が可能である事が分かった。2.上下方向における音の移動感評定者手前前方の8個のSPのいずれかを起点に、1/3オクターブ帯域雑音を、垂直方向の上方あるいは下方に、移動速度を10cm/s〜300cm/sにわたり変化させ、音の移動感を実験した。音源の物理的移動距離は90cm及び120cmとした。その結果、評定者は、音を物理的に上方に移動させたときは上方への移動感を、下方に移動させたときは下方への移動感がスムーズに生じることが明らかになった。また、上方移動の場合、音源の移動速度がゆっくりである場合(10〜20cm/S)、実際に音が出ているより場所より高い位置から聞こえる、いわゆるオーバーシュート現象が60%以上の評定者に対して見られた。この現象は、移動速度が増加するにつれ減少し、300cm/sでは、上昇感を感じるものの、心理的移動距離は物理的移動距離と同等かそれより短く、逆に下降したと答えた割合も20%近くになった。下方移動の場合も、音源移動速度が10〜20cm/sの時、物理的距離よりも下方に移動したと答えた評定者の割合は60%を超えた。この心理的オーバーシュートは、上方への移動の場合と同様、移動速度が増加するにつれ減少した。これまで、評定者の正面・垂直方向における音の移動実験は殆ど行われていなかった。今回の実験により、初めて、物理的距離とは異なる上下移動感が得られることが明らかになった。3.音声バランスの実態調査将来、マルチチャンネルスピーカによる取りやすい音声バランスの放送音声を実現するため、現在の放送の音声バランスを全チャンネルを対象に調査し、心理実験により聞き取りやすさを調べた。
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すべて 雑誌論文 (13件)
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