研究課題/領域番号 |
15500146
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
長町 三生 広島国際大学, 人間環境学部, 教授 (50034327)
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研究分担者 |
松原 行宏 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (30219472)
石原 茂和 広島国際大学, 人間環境学部, 助教授 (90243625)
西野 達夫 広島国際大学, 人間環境学部, 助教授 (00104076)
土屋 敏夫 下関市立大学, 経営学部, 助教授 (10271074)
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キーワード | 感性 / 感性の異文化比較 / コラボレーション / デザインデータベース / 形態比 / 感性システム / 感性工学 |
研究概要 |
平成15年度の研究内容は以下の2点になる。 1.感性工学の基礎的デザインデータベースの構築 これまでに研究してきた、感性工学データの分析結果を広く使えるようにWebサイトの形でデータベース化した。その際、国際的に共有できるように英語を併記するものとした。具体的には、缶ビール、自動車インテリア、角の丸み、直方体の辺の比率の分析結果をデータベース化した。分析結果の索引をHTML化しただけでなく、ダウンロードして使用できる感性工学システムをJavaで作成した。 2.スウェーデン リンシェピン大学との感性デザインのコラボレーションの研究 上のようにして作成した感性工学のデザインデータベースは、実際のデザインプロセスでどのように活用できるかを、実際のデザイン活動の中で検証した。リンシェピン大学Eklund教授の研究室の学生と、国立呉高専および広島国際大学の学生との間でインターネットを活用したデザインのコラボレーションを行なった。実験では、ビール缶のデザインを題材として、どのような感性に適合するものを目的とするかをネットを介してまず話し合い、意思決定を行なった。次に双方でスケッチをしておおまかなデザインの形にした。最終的に、双方の案のすり合わせを行ない、当初の目的に合致するデザインをコンピュータグラフィックを使って作成した。お互いに直接会ったことの無い学生の間であったが、全ての段階においてデータベース化した感性工学データを参照することにより、デザインのアイディアや目的を交換することができた。 この実験結果から、感性工学での分析結果をデータベース化しデザインのコラボレーションに活用することは、デザインプロセスにおけるいわば共通言語を提供することになり、全体のプロセスを活性化し促進するものであることがわかった。これにより、目標とする感性を満たす製品作りに大きく貢献することが期待できる。
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