研究概要 |
今年度の研究経過ならびに成果は以下のようである。 ・茨城県つくば市国立科学博物館・植物研究部保管の南方熊楠菌類図譜のスキャナ取り込みによるデジタルファイル化を完了した。すべての菌類図譜を対象に作業した結果、保存した画像ファイル数は3,819、であった。(岩崎・萩原) ・図譜記載英文について、文書データベース化することを目的にテキストファイル化をおこなった。既にテキストファイルとなっている記載文をまとめ、また印刷物となっている記載文についてはスキャニング・OCR処理によりテキストファイル化(計、約1,700点)した。翻刻がなされていない資料については、テキストファイル化する必要性を判断すると同時に、比較的短い記載文は直接判読してテキストファィル化(約、1,400点)した。それ以外の未翻刻記載文で今後判読する必要がある記載文(379点)を画像保存した。(岩崎・小泉) ・情報科学を専門とする大学院後期課程の学生を研究支援者とし、画像とテキストファイルを統合した南方熊楠菌類図譜データベースのモデルを作成した。(岩崎) ・本研究のスキャナによる画像取り込みとデジタルファイル化、テキストファイルとの統合について、2003年度日本写真学会秋季大会(2003年11月11日開催)「特別フォーラム-写真と文化財-」において「画像を中心とした文化財データベース-南方熊楠菌類彩色図譜-」の講演をおこない、研究経過ならびに成果を発表した。また、同様の内容で熊楠関西(同年11月28日開催)にて、さらに2004年1月14日に南方熊楠研究所(仮称)関係者協議会にて「研究指向のアーカイブ-南方熊楠菌類図譜データベースを例に-」の講演をおこなった。(岩崎) ・菌類図譜以外に関連図譜類として、和歌山県田辺市南方熊楠旧邸保管の写真類、図譜類、腹稿類、書簡、日記,抜書等についてもスキャニングによるデジタルファイル化をおこなった。(岩崎)
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