研究課題/領域番号 |
15500159
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研究機関 | 大阪電気通信大学 |
研究代表者 |
加藤 常員 大阪電気通信大学, 工学部, 助教授 (50202015)
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研究分担者 |
小澤 一雅 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (40076823)
酒井 龍一 奈良大学, 文学部, 教授 (00153859)
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キーワード | シミュレーション / GIS / データベース / 研究支援 / 弥生時代 / 考古学 / 集落遺跡 / 前方後円墳 |
研究概要 |
考古学研究の支援におけるシミュレーションとはどの様なものか検討し、シミュレーションの対象素材(資料)についての整理、蓄積を進めた。現時点では、シミュレーションの対象は客観的に把握できる必要があり、計数的な資料の充実、処理系の展開に視座を定めた。これは他の研究者に認知される観点からも重要と考えられる。確立すべきシミュレーション技法系は、論理的、明示的、計数的、視覚的に操作、処理が進められ、客観的に観則できるものであることを開発の方針にした。具体的には、当初の計画に従って地理情報の充実を図ると共に遺跡の所在地を緯度・経度の位置情報を取得、表示する基本処理システムの開発に着手した。また、シミュレーションの過程および結果の表現方法に関連し、絵画で用いられる表現系を勘案した表示系の研究を行った。この成果は学会において報告した。一方、シミュレーションの素材となる資料については、従前から蓄えてきた高地性集落遺跡、前方後円墳のデータの充実に勤め、加えて弥生時代・拠点集落遺跡情報のデータ化に着手した。これにより弥生時代から古墳時代に架けての中心的な遺跡位置データが整うことになる。 これらを基盤データとし、次の段階として特定の考古学的仮設を吟味し、その仮説にもとづくモデルの設定を行いつつある。研究方向としては、時代変遷に伴う地理的空間(勢力圏等)の遷移について仮説モデルの検証を念頭においている。次年度にこの仮説モデルの検討・設定を終え、シミュレーションの方針、適用手法の検討、システム設計、開発を進める計画である。
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