大学生80名を対象に、2種の目的(学習上の必要・趣味や娯楽)の各々について、進行中もしくは直近に完了した情報探索プロセスにおける図書館やインターネットや人間を含む各種情報源の利用に関連する認知・情動・社会的要因・利用した情報源に関する評価を、授業内アンケート調査により抽出。アンケート票(自由記入方式)は、クリティカル・インシデント(Critical Incident)手法に基づいて設計するとともに、回答者自らの情報探索プロセスを図示させた。アンケート調査結果の内容分析(Content Analysis手法による)に基づき、回答者の情報探索プロセスにおける情報行動と、認知・情動・社会的要因の相互関係と、2種の目的との関係を把握した。 短期来日中の研究者5名を対象に、3種の目的(仕事上の意思決定・日常の意思決定・趣味や娯楽)の各々について、現在進行中もしくは直近に完了した情報探索プロセスにおける図書館、インターネット、人間を含む各種情報源の利用に関連する認知・情動・社会的要因・利用した情報源に対する評価を対面インタビューにより聞き取り録音した。インタビュ「には、クリティカル・インシデント(Critical Incident)手法によるインタビューガイド(英語版)を用いた。インタビューデータの分析には、質的データ管理用ソフトウェアAtlas. tiを用いた。なお、インタビューの実施に当たっては、調査への協力は任意であること、インタビュー中に協力の意思がなくなったら中断できること、結果を公表する際に回答者を特定できるような氏名・機関名を使用しないことを明記した合意文書(英語)を2部作成し、双方が署名して交換することで、協力者の匿名性に配慮すると共に、データの信頼性を高めた。
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