研究課題
基盤研究(C)
情報技術は社会において重要な役割を演じるようになってきており、さらに新たな分野に対して応用されていくであろう。その情報技術を支えるのが情報学研究であるが、その研究の実態はいわゆる「情報科学」と呼ばれる分野に留まらず、さまざまな分野において実践されている。特に生命科学分野では、バイオインフォマティクスという新しい領域を生み出し、今後さらに他の分野でも情報学との融合により新たな研究分野に発展していくことが予想される。このような新領域の形成は、基礎研究費獲得における研究テーマや、論文の引用状況にその兆候が現れてくると考えられる。この研究では多角的な視点からビブリオメトリック手法や統計的手法を用いることにより、その予兆をいち早く定量的に発見し、今後重点的に推進すべき課題の抽出や、研究分野間のネットワーク構造の時間的変化を示すことによる研究者の新たな研究テーマの創出に資する情報を提供することを目的とした。本研究では、平成13年度から、キーワードを用いた分野間関連分析の手法を主として用い、平成15年度から大きく分野分類が改訂された科学研究費補助金の採択課題名を用いて、改訂前後における申請分科細目の相互関連について分析を行った。また、以前に行ったアンケート調査結果から情報科学分野の研究者がどのような雑誌に投稿し、どの雑誌を"権威がある雑誌"として認識しているのかを分析し、ビブリオメトリック解析のための基礎的分析を行った。分析手法は3年間の研究により手法をほぼ確立し、(1)科学研究費補助金データベースを用い、総合・複合新領域における関連分析、(2)国立情報学研究所のCJPデータベースを用い、雑誌中のキーワード出現頻度から雑誌間相互、あるいは雑誌と科研費の細目分野との関連度の算出、(3)バイオ関連分野、ナノテクノロジー関連分野に対してキーワード分析により関連研究分野の調査および科学研究費補助金における採択件数、採択金額、その経年変化を算出した。これまでに開発した手法は応用範囲が非常に広く、本予算で購入した特許データベース等を用いた分析も進めており、他のビブリオメトリックス手法を用いた分析と連携して、各方面で興味ある結果が出てくることを期待している。
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情報知識学会誌 Vol.15, No.2
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Journal of Japan Society of Information and Knowledge Vol.15, No.2
情報知識学会 第12回研究報告会講演論文集
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Proceedings on 4th International Conference on University Evaluation and Research Evaluation
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