研究概要 |
(1)ノンパラメトリック性能評価法 平成16年度に開発した仮想帯域実時間評価法をツール化し,実ネットワーク環境で精度評価を行った結果を学術論文誌で発表した.また,平成16年度に開発した,「レギュレータ等価型入力のある待ち行列ネットワーク」性能評価手法を用いて,IntServ型ネットワークとDiffServ型ネットワークのEnd-to-End遅延品質を理論的ならびに数値的に比較し,DiffServ型ネットワークの優位性を証明した.この成果を国際会議で発表した. (2)トラヒック交流推定法 平成16年度に提案したトラヒック交流推定法の精度を,標準的なトラヒック交流推定法と比較し,提案手法が既存手法より精度的に優位であることを示した.この成果を国際会議,及び学術論文誌で発表した. (3)VoIPアドミッションコントロールの提案 平成16年度に開発したVoIPアドミッションコントロールの提案手法を国際会議(ICC2005)で発表した.同成果は現在,学術論文誌に投稿中である. (4)サンプリング測定技術 通信リンクの急速な高速化に伴い,通信リンクを通過するパケットの一部をサンプリング抽出して,測定対象とする「サンプリング測定」が注目されている.本年度は,一定時間おきにパケットサンプリングを行う新しいサンプリング概念(定周期サンプリング)を提案し,さらに定周期サンプリングを用いて,フロー情報を効率良く推定する技術について検討した.研究成果の一部は学会で発表した. (5)IPトレースバックの効率性評価 Distributed Denial of Service(DDoS)攻撃の攻撃元を検出する技術の一つである,IPトレースバックの効率性を数学的に分析した.IPトレースバックは古典的な確率問題である「クーポン収集問題」と深く関係しており,本テーマを実施する中で,同問題の高速解法を新たに開発した.これら成果の一部は,学術論文誌への掲載が決まっており,また,現在,国際会議に投稿中である.
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