研究課題/領域番号 |
15500188
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高田 佳和 熊本大学, 工学部, 教授 (70114098)
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研究分担者 |
大島 洋一 熊本大学, 工学部, 教授 (20040404)
横井 嘉孝 熊本大学, 工学部, 教授 (50040481)
岩佐 学 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (30232648)
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キーワード | 逐次推定 / 多段階推定法 / 2次の漸近有効性 / LINEX損失関数 / 正規分布 |
研究概要 |
1.LINEX損失関数のもとで正規分布の平均の有界リスク問題に関して、多段階推定法を考案し、その漸近特性を研究した。更に、逐次推定法との比較(理論、シュミレーション)を行った。その結果、標本数の点から言えば、逐次推定法が一番いいことが分かった。しかし、多段階推定法の利便性を考慮する必要がある。多段階推定法も逐次推定法と同様の漸近有効性を持つ。しかし、2段階推定法の場合、そのためには、分散に対して下限の設定が必要である。その設定がまずいと不必要に標本数が大きくなる。3段階推定法に関しては、そのような設定が必要でないという点から実用に適していると言える。 2.k個の多変量正規分布の平均ベクトルの1次結合に関する大きさ一定の信頼領域を二段階推定法を用いて構成した場合の標本数の漸近特性について研究し次の結果を得た。 (1)分散共分散行列が一般の場合 次元が2の場合、分散共分散行列の最大固有値に下限が設定可能ならば、2次の漸近有効性が成立する。しかし次元が3以上の場合、初期標本をどのように選んでも2次の漸近有効性は成立しない。 (2)分散共分散行列に構造が仮定できる場合 幾つかの条件のもとで、2次の漸近有効性を示すことができる。しかし、その条件が成立しない場合は、被覆確率の漸近一致性のもとで、2次の漸近有効性を示すことができる。 3.ホルムの修正3段階推定法を正規分布の平均の長さ一定の信頼区間の構成に用いた場合、2次の漸近有効性を示すことができた。
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