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2003 年度 実績報告書

視覚刺激によるミツバチ連合学習における神経情報処理機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15500200
研究機関姫路工業大学

研究代表者

池野 英利  姫路工業大学, 環境人間学部, 助教授 (80176114)

キーワードミツバチ / 複眼 / 記憶 / 昆虫 / オプティックフロー
研究概要

ミツバチの採餌行動に見られる記憶については,様々な色,パターンなどの視覚刺激や匂い刺激を用いた実験が行われており,数回の来訪により餌場の特徴を記憶することが示されている.しかしながら,従来の実験ではどのような特徴を持つ目標が識別,記憶可能であるかが中心的課題になっており,それらをどのように記憶していくのか,さらにその記憶の影響がどのように行動に反映するのかが明確にされていなかった.本研究では,ミツバチの視覚学習に関して,高速ビデオと微小トルク計による行動計測及び電気生理実験による細胞応答計測を行い,学習の獲得・想起に対して視覚目標の位置,サイズ,提示タイミング,動きなどが及ぼす影響を測定する.さらに,これらのデータに基づき視覚刺激に基づく飛翔行動制御の数理モデルを構築し,視覚刺激情報と実際の飛翔行動との関連について詳細な解析を行うことを目的に研究を開始した.
本年度は,視覚学習においてミツバチに与える視覚刺激に対して制約を加え,その制約が学習獲得に及ぼす影響を計測する環境を構築した.
1)飛翔行動と視覚刺激の関係を測定しておく必要があることから,微小トルク計にミツバチを固定し,視覚刺激伴う姿勢の変化を計測する.視運動反射など基本的な行動のみならず,視覚学習獲得後において目標となる視覚刺激を提示したときの定位行動の特性を計測することが可能となった.
2)餌を連想させる視覚目標として,ディスプレイを用いて,刺激パターン,刺激照射のタイミングを細かく変えて実験を行い,報酬(無条件刺激)と目標(条件刺激)との時空間的関連が学習に及ぼす影響を調べることが可能となった.
3)ミツバチ視覚系神経回路モデル構築のために必要となる視葉神経細胞の受容野を計測するための環境として,細胞内、細胞外記録が可能となり,行動実験と同様の視覚刺激に対する細胞応答特性を計測する環境を整えた.
これらの装置による計測は,ミツバチの活動シーズンである3月より開始しており,2年目において本格的に実験を進めていく計画である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hidetoshi Ikeno: "Flight control of honeybee in the Y-maze"Neurocomputing. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] Hidetoshi Ikeno: "Mathematical model of neural network for the insect brain"RIKEN Symposium, Neuroinformatices Research in Vision. 77 (2003)

  • [文献書誌] 池野英利: "ミツバチ飛行経路制御におけるオプティカルフロー信号の効果"日本神経回路学会第13回全国大会講演論文集. 80-81 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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