研究課題/領域番号 |
15500204
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
石崎 泰樹 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90183003)
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研究分担者 |
内田 孝幸 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80334093)
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キーワード | 神経幹細胞 / ニューロン / アストロサイト / 分化 / 増殖 / 小脳 / 顆粒細胞 / 可塑性 |
研究概要 |
本研究は1ニューロン前駆細胞の増殖能を培養系で長期間維持すること、2ニューロン前駆細胞を神経幹細胞へと先祖帰りさせることが可能かどうか検証すること、の2点を目的とした。 1.我々はマウス小脳顆粒細胞ニューロン・前駆細胞(GCPs)を材料として研究を進め、平成15年度に未分化GCPsを選択的に調製する手法の開発に成功した。平成16年度の研究では未分化GCPsを増殖因子の存在下に培養しても大部分の細胞は細胞周期を脱して最終分化を開始することが明らかになった。これは混入している分化開始後GCPsから増殖停止シグナルが出ているためと考えられたので、本年度はさらに純度の高い未分化GCPs標品の調製を試み、純度99%の標品を得ることに成功した。この標品も、Sonic hedgehog(Shh)という強力な増殖因子存在下でも殆どの前駆細胞が細胞周期を脱し、ニューロンに分化することが明らかになった。これは未だ同定されていない増殖因子が欠けているためであると考えられるので、今後はGCPsの増殖能を長時間維持する因子の探索を続ける予定である。 2.幼弱(生後7日目前後)マウス小脳から単離した細胞の中には上皮細胞増殖因子(EGF)刺激で盛んに増殖するGFAP弱陽性細胞が存在すること、この細胞はGFAPの他に神経幹細胞のマーカーとされるネスチン、放射状グリア(radial glia)のマーカーとされるBLBPやRC2も発現していることを見出した。この細胞は細胞接着用のコーティングをしていない培養皿上に播種するとneurosphereを形成し、このneurosphereをPDLでコートした培養皿上に播種し直すと、大部分はGFAP強陽性の細胞となるが、一部はβチューブリンIII陽性のニューロンに分化することが明らかになった。現在この細胞が発生期小脳のどの細胞種に由来するものであるかの検討を進めている。
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