研究課題/領域番号 |
15500212
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松村 道一 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (20150328)
|
研究分担者 |
内藤 栄一 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (10283293)
定藤 規弘 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (00273003)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
キーワード | 筋電図アンプ / 筋電図記録 / 運動野 / 運動前野 / 腕の運動 |
研究概要 |
我々の研究室では、運動や行動に関係した脳領域の研究を行っている。そのために岡崎の生理学研究所と共同研究を行い、fMRIを用いた手の運動制御のメカニズムを調べた。これらの機能解析の一環として、筋電図の記録を行っているが、平成15年度と16年度の科学研究費は、新しい筋電図アンプの製作に使用した。この筋電図アンプの性能をまず述べた後で、この筋電図アンプを用いた実験を披露することにしよう。 新たに開発したアンプは電源コードが必要なく、携帯できるということと多チャンネル記録が可能である。単なる携帯型の筋電図アンプはすでに実用化されて、市販されている。これらの製品では、電波を利用して筋電図を送れるようになっているが、その本体がずいぶん大きくて、屋外の使用には問題が多い。今回の筋電図アンプ制作に当たっては、この点に注意を払い、室内と室外のどちらの使用にも十分な配慮されたものになっている。 視覚映像を使った手の運動課題を被験者に行なわせた時に、脳内磁気刺激法を使って運動野を刺激するという実験を行なったときに、開発した筋電図アンプを使って筋電図を同時に記録した。その結果、従来の筋電図アンプとなんら遜色のない記録が得られた。またfMRIを使った研究の予備実験として、行動学的データを収集したが、そのときにもこのアンプで筋電図を記録し、同様に良好な結果が得られている。別の行動学的実験にもこのアンプを使用し、優れた結果を残している。以上の結果から、今回開発された筋電図アンプは優れた特性を持っていることが明確になった。ここまできた以上は、一刻も早く製品化を目指したいものである。
|