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2005 年度 実績報告書

運動神経軸索ガイダンス異常を示す変異マウスの原因遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 15500227
研究機関筑波大学

研究代表者

桝 和子  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50344883)

研究分担者 桝 正幸  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (20243032)
キーワード脳。神経 / 発生・分化 / 遺伝子 / ゲノム / 脳・神経
研究概要

運動神経は、発生期に特定の筋へ投射するが、その仕組みについては不明である。pma(peroneal muscular atrophy)マウスは実験動物中央研究所で発見された自然発症の変異マウスで、先天的に腓骨筋の萎縮が見られ、その原因は発生期に神経が腓骨筋に投射しないことであると考えられている。従って、特定の神経投射のみに異常が見られるpmaマウスは、運動神経の軸索ガイダンスの分子機構を解明する上で有用なモデル動物である。本研究では、pmaの原因遺伝子を同定し、運動神経軸索ガイダンスの機構を明らかにすることを目指している。
平成16年度に、pmaマウスを用いて、運動神経特異的にEGFPを発現するトランスジェニックマウスを作成した。前年度まで行ってきた、ニューロフィラメントの免疫染色では、運動神経軸策のみならず知覚神経軸索も染色されるために、運動神経走行の詳細を見ることは困難であった。このトランスジェニックマウスでは運動神経細胞とその軸索がEGFPによって標識されるため、運動神経軸索の発達を経時的に調べることができ、上記の問題点を克服することができた。
本年度は、このマウスを用いて、胎生10日〜胎生14日にかけて蛍光蛋白で標識された運動神経軸索の走行を蛍光実体顕微鏡を用いて観察した。その結果、pmaマウスでは、胎生12日頃に下肢に向かう座骨神経束の一部に正常と異なる走行を示す繊維が見られ、運動神経軸索伸長の比較的早期に異常が現れることが明らかになった。
また、連鎖解析により決定された原因遺伝子の候補領域内に存在する遺伝子16個の発現を、RT-PCRと in situ hybridization法を用いて調べた結果、幾つかの遺伝子に関しては、pmaマウスで発現が低下しているものが見つかった。これらの遺伝子に関しては、原因遺伝子の候補となる可能性があるため、今後詳細な解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006 2005 その他

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The N-terminal hydrophobic sequence of autotaxin (ENPP2) functions as a signal peptide.2006

    • 著者名/発表者名
      Koike S et al.
    • 雑誌名

      Genes Cells 11

      ページ: 133-142

  • [雑誌論文] Expression of mouse Coiled-coil-DIX1(Ccd1), a positive regulator of Wnt signaling, during embryonic development.2006

    • 著者名/発表者名
      Soma K et al.
    • 雑誌名

      Gene Expression Patterns 6

      ページ: 325-330

  • [雑誌論文] Identification and differential expression of multiple isoforms of mouse Ccd1 (Coiled-coil-DIX1), a positive regulator of Wnt signaling.2005

    • 著者名/発表者名
      Shimoi K et al.
    • 雑誌名

      Mol.Brain Res. 135

      ページ: 169-180

  • [雑誌論文] Expression of a heparan sulfate remodeling enzyme, heparan sulfate 6-O-endosulfatase sulfatase FP2, in the rat nervous system.2005

    • 著者名/発表者名
      Nagamine S et al.
    • 雑誌名

      Dev.Brain Res. 159

      ページ: 135-143

  • [雑誌論文] Genetic marking of hematopoietic stem and endothelial cells : Identification of the Tmtsp genes encoding a novel cell-surface protein with the thrombospondin-1 domain.

    • 著者名/発表者名
      Takayanagi S et al.
    • 雑誌名

      Blood (in press)

  • [図書] 未来を拓く糖鎖科学2005

    • 著者名/発表者名
      桝和子, 桝正幸
    • 総ページ数
      467
    • 出版者
      金芳堂
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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