研究課題
基盤研究(C)
遺伝的に特定の運動神経枝が欠損することが原因で、支配筋に神経原性の筋萎縮がおこる変異マウスを用い、その原因遺伝子を同定し、機能解析をすることによって、運動神経軸索ガイダンスの仕組みを分子レベルで明らかにすることを目的として行った。平成14年度までに行った連鎖解析により原因遺伝子座の候補領域を約2Mbにまで狭めていた事を基に、本基盤研究では、さらに以下の4つの方法により研究を行った。1.マイクロサテライトマーカーの種類を大幅に増やし、さらに多検体を用いた連鎖解析を行った。その結果、候補領域は約1.2Mbとなった。2.原因遺伝子座の候補領域内に存在が予想された約20個の転写産物(transcripts)に対し、変異マウスと2系統の正常マウス(C57BL/6、129/sv)を用い、エクソンとその周辺の塩基配列の比較を行った。これまでに比較したエクソン合計222個について、エクソン内で1塩基置換が70か所、1〜数塩基の欠失が3か所、イントロン内で1塩基置換が179か所、1〜数塩基の欠失あるいは挿入が16か所確認された。3.pmaマウスを用いて、運動神経特異的にEGFPを発現するトランスジェニックマウスを作成した。このマウスを用いて運動神経軸索の発達を経時的に調べた結果、pmaマウスでは、運動神経軸索伸長の比較的早期に異常が現れることが明らかになった。4.候補領域内に存在する遺伝子16個の発現を、RT-PCRとin situ hybridization法を用いて調べた結果、幾つかの遺伝子に関してはpmaマウスで発現が低下しているものが見つかった。これらの遺伝子に関しては、原因遺伝子の候補となる可能性があるため、今後詳細な解析を行う予定である。
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