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2003 年度 実績報告書

神経活動依存的可塑性のダイナミクスおよび分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 15500259
研究機関大阪大学

研究代表者

七五三木 聡  大阪大学, 健康体育部, 助教授 (20271033)

キーワード眼優位性 / 臨界期 / プロテインキナーゼA / ネコ / ムシモール
研究概要

臨界期の仔ネコに片眼遮断を行うと、視覚野のニューロンは遮断しておいた眼に対する光反応性を失い、眼優位性(ocular dominance, OD)は非遮断眼へ移行する(normal OD shift)。normal OD shiftの発現には、視覚皮質内のPKA活性が必要不可欠である(Beaverら2001年)。一方、片眼遮断中、視覚皮質ニューロン活動をムシモール(GABA_A受容体作動薬)で抑制すると、眼優位性は遮断眼へと移行する(reverse OD shift)。本研究では、PKA拮抗薬をムシモールとともに視覚野へ注入し、reverse OD shiftの発現にPKAが関与するか否かを調べた。その結果、片眼遮閉+ムシモール投与群(n=2)のみならず、片眼遮閉+ムシモール+PKA拮抗薬投与群(n=4)においても先行研究と同程度のreverse OD shiftが観察された。層解析の結果、視床-皮質投射の入力層(4層)で最も強いshiftが見られた。以上より、reverse OD shift発現には(1)前シナプスと後シナプス活動の解離が重要であるが、(2)皮質のPKAは関与しないこと、そして、(3)視覚経験依存的OD shiftの分子メカニズムは同じではないこと、が示唆された。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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