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2004 年度 実績報告書

神経変性疾患モデルにおける再生と修復の機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15500261
研究機関香川大学

研究代表者

板野 俊文  香川大学, 医学部, 教授 (60145042)

研究分担者 宮本 修  香川大学, 医学部, 助教授 (00253287)
キーワード神経変性疾患 / 神経再生 / 神経修復 / 神経幹細胞 / 放射状グリア / アストロサイト / オリゴデンドロサイト
研究概要

最近、成人の脳においても神経細胞が再生することが明らかとなった。しかし、その詳細な機序は不明である。神経系幹細胞の再生がおこり、これらの細胞が各種の栄養因子や分化誘導因子によって、グリア細胞や神経細胞に分化すると考えられている。
申請者らは各種の神経変性疾患モデルの研究を行ってきた。これらのモデルは脊髄の外傷、一過性脳虚血に伴う神経細胞死、てんかん等である。
これらの障害モデルにおいても比較的早い時間より再生すると考えられるのは神経系幹細胞であり,この細胞は神経細胞にもグリア細胞にも分化しうる多機能性細胞である。これを明らかにするため、我々は正常成人の中枢神経系では発現していない神経系幹細胞のマーカーである中間径フィラメントタンパク質であるネスチンの発現をプローブとして解析を行ってきた。
各細胞のマーカータンパク質による免疫染色の解析により、障害の24時間後から再生が起こるのはアストロサイト系の細胞であり、続いてオリゴデンドロサイトが再生する。さらにマイクログリアの活性化が見られる。神経細胞はその後に再生し、グリア細胞の再生が終了した後に再生が始まる。
また脊髄損傷モデルでは放射状グリアに発現する。放射状グリアは出生後、急速なダウンレギュレーションをうけ消出し、正常成人の脳神経系では発現しないことが知られている。損傷部を中心としてそれを取り囲むように立体的に配置されていることが判明した。また、放射状グリアより神経細胞が分化することが示され、このグリアはアストロサイトにも分化することより、神経幹細胞の重要なメンバーと考えられている。これらの細胞の連関がどのようになっているのかを解明した。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2004 2003

すべて 雑誌論文 (10件)

  • [雑誌論文] Regional expression of the radial glial marker vimentin at different stages of the kindling process.2004

    • 著者名/発表者名
      T.Nakagawaほか5名
    • 雑誌名

      Epilepsy Res. 61(1-3)

      ページ: 141-151

  • [雑誌論文] The Ginkgo biloba extract (EGb 761) provides a neuroprotective effect on retinal ganglion cells in a rat model of chronic glaucoma.2004

    • 著者名/発表者名
      K.Hirookaほか5名
    • 雑誌名

      Curr Eve Res. 28(3)

      ページ: 153-157

  • [雑誌論文] Localization of nestin in amygdaloid kindled rat : an immunoelectron microscopic study.2004

    • 著者名/発表者名
      Nakagawaほか5名
    • 雑誌名

      Can J Neurol Sci. 31(4)

      ページ: 514-519

  • [雑誌論文] Post-traumatic moderate systemic hypothermia reduces TUNEL positive cells following spinal cord injury in rat2004

    • 著者名/発表者名
      S.Shibuyaほか5名
    • 雑誌名

      Spinal Cord. 42(1)

      ページ: 29-34

  • [雑誌論文] Oxytocin improves long-lasting spatial memory during motherhood through MAP kinase cascade2003

    • 著者名/発表者名
      K.Tomizawaほか8名
    • 雑誌名

      Nature Neuroscience 6(4)

      ページ: 384-390

  • [雑誌論文] Temporal progressive antigen expression in radial glia after contusive spinal cord injury in adult rats.2003

    • 著者名/発表者名
      S.Shibuyaほか5名
    • 雑誌名

      Glia 42(2)

      ページ: 172-183

  • [雑誌論文] Suppression of hyperemia and DNA oxidation by indomethacin in cerebral ischemia.2003

    • 著者名/発表者名
      O.Miyamotoほか6名
    • 雑誌名

      Eur J Pharmacol. 459(2-3)

      ページ: 179-186

  • [雑誌論文] Role of the hippocampal CA2 region following postischemic hypothermia in gerbil.2003

    • 著者名/発表者名
      S.Yamashitaほか7名
    • 雑誌名

      Brain Res Mol Brain Res. 111(1-2)

      ページ: 8-16

  • [雑誌論文] Mechanisms of the anti-ischemic effect of vagus nerve stimulation in the gerbil hippocampus.2003

    • 著者名/発表者名
      O.Miyamotoほか6名
    • 雑誌名

      Neuroreport. 14(15)

      ページ: 1971-1974

  • [雑誌論文] Reactive gliosis in areas around third ventricle in association with epileptogenesis in amygdaloid-kindled rat.2003

    • 著者名/発表者名
      T.Miyazakiほか5名
    • 雑誌名

      Epilepsy Res. 56(1)

      ページ: 5-15

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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