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2003 年度 実績報告書

神経系におけるY-box蛋白質の多機能性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15500268
研究機関日本大学

研究代表者

小林 俊亮  日本大学, 薬学部, 講師 (60256906)

研究分担者 舩越 智子  日本大学, 薬学部, 助手 (90318460)
キーワードY-box蛋白質 / 神経細胞 / 樹状突起 / 多機能性 / polysome / 神経系腫瘍細胞 / 逆向きCCAAT配列 / 転写調節
研究概要

我々が同定した脳のY-box蛋白質(rBYB1)は発達過程の脳に特に多く、その後、大きく減少してアダルトレベルになるが、polysomeにassociateしており、神経細胞の樹状突起にも分布する。平成15年度は、rBYB1がRNAを介してpolysomeに結合し、樹状突起ではFMRPを含む穎粒状の構造体と一部共局在していること、EDTA処理でribosomeを解離させた場合、主にRNP画分に回収されること、また、密度勾配遠心で高密度画分に分布する複合体には、EDTAやRNaseに耐性を示すものがあることをなどを明らかにし、報告した。現在、rBYB1が発達過程の神経細胞の細胞質でpolysomeと複合体を形成する意味を明らかにするため、それらの複合体中でrBYB1が結合するいくつかのmRNA種を同定し、翻訳レベルの変化の解析を試みるための実験に着手している。本研究のもうひとつのテーマである、神経系腫瘍細胞の多剤耐性におけるDNA、RNA結合性転写因子としてのrBYB1の活性調節の研究からは、核内RNAがrBYB1のmultidrug resistance gene 1 (MDR1)のpromoterにある逆向きCCAAT配列への結合を阻害することを見い出している。さらに、同じ配列を認識してMDR1発現に関与すると言われる転写因子NF-Yも核内RNAによる影響を受けることがわかった。これらのことから、特異的な核内RNAによってrBYB1やNF-Yの転写因子としての活性が調節されている可能性が考えられる。現在、RNAを用いた多剤耐性遺伝子の転写制御の可能性について検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tomoko Funakoshi: "Isolation and characterization of brain Y-box protein : developmentally regulated expression, Polyribosomal association and dendritic localization"Molecular Brain Research. 118. 1-9 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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