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2003 年度 実績報告書

ボリビア産リスザルを用いたマラリア感染動物モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15500296
研究機関東京大学

研究代表者

服部 正策  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00164864)

研究分担者 甲斐 知恵子  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10167330)
キーワード実験動物 / 零長類 / 新世界ザル / リスザル / フラーサイトメトリー / マラリア
研究概要

ヒト熱帯熱マラリアに対して感受性を持つボリビアリスザルを使用してマラリア研究に有用な優れた動物実験モデルを確立すること、さらにリスザルに対して感受性を持つ麻疹ウイルス(MV)をワクチンベクターとして、マラリア抗原を挿入した組換えウイルス(rMV)を作製し、このrMVの感染防御効果を検討し、ワクチンを開発することを目標とした。現在までに次の3項目の実験を行った。(1)マラリア原虫感染血液ストックの作製。米国・CDCと仏・Pasteur Instituteより分与されたマラリア原虫株をリスザル体内で増殖させ感染率上昇後、感染血液を採取して凍結保存した。この感染血液は、rMVで免疫したリスザルに対して接種する予定である。(2)マラリア抗原組換えMVの作製。接種によって強い液性・細胞性免疫を誘導し終生免疫が得られることが知られているMVを使用して、マラリアワクチンを作製した。新リバースジェネティクス法を使用して、マラリア抗原(マラリア原虫赤内型発育期に感染赤血球表面に発現するPfEMP-1)の遺伝子がMVに挿入された組換えMV(rMV(PfEMP-1))を作製した。rMV(PfEMP-1)の性状解析は現在進行中である。(3)リスザルの免疫担当細胞表面抗原を認識する抗体の探索。rMV(PfEMP-1)の接種やマラリアの接種によるリスザルの免疫反応の解析は重要であるが、この免疫反応の解析系がリスザルではまだ確立されていないため、免疫動態を観察するため道具として、リスザルCD4,CD8細胞、B細胞等と反応する抗体の検索を行った結果、CD3,CD4細胞を認識する抗ヒトCD3またはCD4抗体を発見した。現在CD8,B細胞を認識する抗体を検索中である。以上が平成15年度の研究の概要である。今後もサイトカイン定量法の確立など、リスザルの免疫動態を観察する方法を確立することを中心に研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hirama, K.et al.: "Lymphocyte Activity Specific for Hemagglutinin(H) Protein of Canine Distemper Virus in Dogs."J.Vet.Med.Sci... 65. 109-112 (2003)

  • [文献書誌] Nishi, T., et al.: "Involvement of apoptosis in syncytial cell death induced by canine distemper virus."Comp.Immunol.Microbiol.Infect.Dis.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Nuntaprasert, A., et al.: "Expression and purification of recombinant swine interleukin-4"Comp.Immunol.Microbiol.Infect.Dis.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Nuntaprasert, A., et al.: "Characterization of specific antibodies and the establishment of sandwich ELISA and ELISPOT systems for swine IL-4"Comp.Immunol.Microbiol.Infect.Dis.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Yoneda, M.et al.: "Rinderpest virus phosphoprotein gene is major determinant of species-specific pathogenicity."Journal of Virology. (in press). (2004)

  • [文献書誌] 井上貴文, 上間匡, 相原優子, 甲斐知恵子: "実験医学別冊「必ず上手くいく遺伝子導入と発現解析プロとコール」遺伝子銃による導入法"羊土社. 7 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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