研究課題/領域番号 |
15500334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
杉山 一男 近畿大学, 工学部, 教授 (00088577)
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研究分担者 |
白石 浩平 近畿大学, 工学部, 教授 (10196602)
井原 辰彦 近畿大学, 工学部, 教授 (50133541)
細谷 浩史 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90183102)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 2-hydorxypropylmethacrylamide / methyl methacrylate / Sodium Copper-chlorophyllin / 熱応答性ポリマー / 光応答性ポリマー / 細胞剥離 / HeLa細胞 / 3T3細胞 |
研究概要 |
ティッシュ・エンジニアリングや細胞診断・分離等への応用の基盤材料とする細胞増殖および剥離時へのダメージの少ない基材開発を生体適合性材料2-ヒドロキシプロピルメタクリルアミド(HPMA)を熱、光応答性に誘導した素材として用いて以下(1)〜(5)に展開して基礎・応用研究を行った。 (1)ダイヤモンドライク炭素膜上へのグラフト重合法を確立して、ガラス・金属・セラミックス等の素材を選ばない表面処理法(国際特許出願中)を開発した。細胞分離や診断用のセルアレイ(特許出願準備中)への利用を進める基盤形成ができた。 (2)HPMA/MMAヒドロゲル表面にさらにプラズマ処理後重合を行いN-メタクリルロイルスクシンイミドをグラフトし、細胞接着因子RGDSを固定化してHeLa細胞の増殖・剥離を行った。因子修飾表面は接着速度が幾分増加し、さらに未修飾の温度応答性表面よりも約10%剥離が抑制された。(未処理の剥離は増殖細胞の約80%)また、両性イオン構造のN-α-メタクリルアミド-L-リジンをグラフトしたPET表面では血小板は接着できなかったが、HeLa細胞は接着・増殖する特異性を示し細胞分離への可能性を認めた。 (3)銅クロロフィリン錯体とHPMA/MMAとの共重合によって光照射下に疎水性に変化する表面を構築し、緑色光照射下で接着・増殖させた3T3細胞を最大で68%剥離する性能を認めた。 (4)リン酸基をもつポリマー微粒子の存在下ヒドロキシアパタイトを生成させ成形・加工後、焼成過程を経てミクロポーラスな足場となる素材を開発した。(特許出願準備中)酸化チタンとのハイブリッド化も成功して、光応答性の足場への応用が可能となった。 (5)足場材としてのヒドロゲル表面を、分子インプリント法で作成し特定の分子の温度リリースが可能になることや両性イオン構造のL-Serを含むヒドロゲル素材に温度およびpHで生体分子の放出制御を認めた。
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