研究課題/領域番号 |
15500349
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
石塚 尚子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30159751)
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研究分担者 |
常 徳華 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10343550)
菅原 基晃 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60010914)
仁木 清美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40218095)
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キーワード | 超音波診断 / 心不全 / Wave intensity / 頚動脈 / 拡張型心筋症 / 肥大型心筋症 / 心機能 / ドプラー心エコー |
研究概要 |
本年度は新型市販機SSD6500に計測システムを組み込んだ。市販機用のソフトは試作機に対するものと異なり、いろいろな制約を受けるため、ソフトの改良に多くの時間を要した。 この装置を用いて、健常人で検査を行い、正常値の検討を行った。また拡張型心筋症を含む種々の心疾患症例で計測を開始した。 拡張型心筋症におけるWave intensity波形の特徴は駆出早期の正のピーク(First peak)が低いことである。しかし興味深いことに若年の拡張型心筋症例では、心エコー上著明な心拡大と収縮低下を示しながらもFirst peakが正常と変わらない症例が認められた。このような症例では頚動脈の血管スティッフネスが低く血流速度が速いことが多かった。一方、中高年で発症した拡張型心筋症例では、血管スティッフネスが高く、wave intensityのFirst peakが低いことが特徴であり、心不全発症に血管系の硬化による後負荷が影響していることが推測された。このように心不全発症年齢により駆出様式が異なることは、心エコーでは捉え難く、wave intensityによる評価が有効であると考えられた。今後は症例を増やすとともに、薬物治療の効果を検討していく予定である。 また、拡張障害による心不全をきたす肥大型心筋症においても検討を行った。拡張機能の指標としてwave intensityのSecond peakが有用であると考えられているが、肥大型心筋症ではSecond peakが低下しているものが多く、特に年齢と相関してSecond peakが下がることは健常例では認められないことである。今後はさらに症例を増やして検討を重ねていく予定である。
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