研究概要 |
Wave intensityの研究は様々な動物実験を行い,生理学的性質を明らかにしてきた. その臨床応用として,超音波装置を用いて非侵襲的に計測するシステムを開発したが,今回の研究では,心不全症例において,心不全の病態把握,治療効果の判定に用いてその有用性を検討することを目的とした.多くの拡張型心筋症症例,肥大型心筋症症例,虚血性心疾患症例,で計測し,検討した結果,拡張型心筋症では心エコー検査での左室収縮率よりNYHAとの相関が高く,予後判定に有用であることが判った.また,肥大型心筋症では拡張能の指標として有用であることが示された.さらに虚血性心疾患のイベント発生のリスク評価に有用であることが示された.これらは超音波医学会,ヨーロッパ心エコー学会において発表した(第78回超音波医学会:Two types of ejection mode in dilated cardiomyopathy, 9th Annual Meeting of the European Association of Echocardiography : A possible predictor of cardiovascular events, 2005).また,心不全や狭心症治療薬のニトログリセリンの効果を検討し,第69回日本循環器学会において発表した(Effects of Sublingual Nitroglycerin on Arterial Pulsatile Hemodynamics, 2005).
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