研究課題/領域番号 |
15500350
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
仁木 清美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40218095)
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研究分担者 |
岡田 孝 アロカ株式会社, 研究所, 主任
常 徳華 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10343550)
菅原 基晃 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60010914)
原田 烈光 アロカ株式会社, 研究所, 課長
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キーワード | 超音波計測 / 血管スティッフネス / 脈波速度 / 心血管疾患 / Wave intensity / 頚動脈 / 血管年齢 |
研究概要 |
これまでは試作機を用いて計測を行ってきたが、本年度は新型市販機SSD6500に計測システムを組み込んだ。市販機用のソフトは試作機に対するものと異なり、いろいろな制約を受けるため、ソフトの改良に多くの時間を要した。 現在まで健常人150人の頚動脈の脈波速度を計測した。平均値は6.1m/sで、年齢と有意な相関を認めた。この内容は日本循環器学会で報告した(第67回日本循環器学会:A system for one-point measurement of carotid arterial pulse wave velocity[福岡,2003]) 次に血管のスティッフネスと心機能の関係について検討するため、脈波速度計測時に新しい心機能指標であるwave intensityを合わせて計測し、比較検討を行った。その結果、健常人においては、血管のスティッフネスが高くなるにつれ、wave intensityの駆出機能の指標であるFirst peakが低下してくることがわかった。一方、狭心症など、心血管系に疾患のある群のなかでは、血管のスティッフネスが高いにもかかわらずFirst peakが低くならない例があり、このような症例では突然死などの心血管イベント発生率が高くなるという結果がでた。このようなことから、血管のスティッフネスの計測は心血管イベント発生の予測に有用であることが推測された。この内容は超音波医学会で報告した(第75回日本超音波医学会:拡張型心筋症の心不全初発年齢による駆出様式の違い[高松,2002])。来年度は心疾患症例に対象を拡大し、さらに臨床研究を続ける。
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