研究課題/領域番号 |
15500362
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金 寛 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90243170)
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研究分担者 |
奥野 竜平 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (90294199)
赤澤 堅造 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30029277)
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キーワード | 皮膚電気刺激 / バーバル情報 / 仮現運動 / 刺激パターン / 刺激パターン系列 / 感覚障害者 / 刺激部位 / 義手 |
研究概要 |
本研究は、電気刺激の仮現運動を利用して「第1指に強い反力が加わっている」といったバーバル(言語)情報を伝達する機能を備えた義手実用化のための皮膚電気刺激によるバーバル情報伝達方式の決定を目的とし、研究を遂行した。具体的には、以下のように研究を実施した。 1)刺激パターンの決定に必要な3パラメータのチューニングを行い、パターンを決定した。 2)義手への適用にあたり使用部位を限定する必要があるが、本年度では刺激部位として手根部背面を対象に15名の被験者(22〜24歳の健常男子13名、健常女子2名)に対して開発している実験システムを用いて心理物理実験を行った。 刺激パターン翻訳テスト結果は、刺激パターンに対するヒントを与えることにより正答率が向上したことを確かめた。 9種類のバーバル情報伝達実験結果は、正答率約92%、反応時間約2.9秒となった。提案した刺激パターン系列を用いたバーバル情報の伝達方法は視覚、聴覚以外の方法でヒトへのバーバル情報を伝達するという従来にない方法であり、実験を通じて実用上十分な精度で利用可能なことを示した。また、実験開始前に刺激パターンの特徴等をあらかじめ説明することにより2〜3回の実験でバーバル情報の伝達が可能となることを示した。 3)実験システムの刺激電極は乾式金製表面同心電極であるため、接触状態が悪くなることがある。皮膚との接触の面で優れたゲル状電極パッドなどを用いた電極の試作にあたり、種々のゲル状電極パッドの特性を比較検討し、それらパッドの電極への利用の可能性を検討した。
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