研究概要 |
研究I:エコーロケーションによる仮想壁の定位が姿勢の制御に果たす役割 ○実験III:前方のエコーロケーションによる物体の定位条件とエコーロケーションおよび環境音による物体の定位条件における姿勢動揺の比較 目的:前方方向において,エコーロケーションによる仮想壁の定位条件と,エコーロケーションおよび環境音による仮想壁の定位条件という2条件を設定し,仮想壁の移動と姿勢の動揺との関係を比較検討した. 実験の結果:エコーロケーションパルスにより前方方向に仮想壁を提示した場合は,姿勢の動揺は認められなかった.しかしエコーロケーション+環境騒音を音源とした前方方向への仮想壁の提示により,身体の周期的な動きが認められた.前方方向においてはエコーロケーションパルスよりも,環境騒音により知覚される仮想壁の移動が身体制御に有意であると考えられる. ○実験IV:側面のエコーロケーションによる物体の定位条件とエコーロケーションおよび環境音による物体の定位条件における姿勢動揺の比較 目的:側面方向において,エコーロケーションによる仮想壁の定位条件と,エコーロケーションおよび環境音による仮想壁の定位条件という2条件を設定し,仮想壁の移動と姿勢の動揺との関係を比較検討した. 実験の結果:実験IIIの結果とは異なり,エコーロケーションパルスのみにより側面方向に仮想壁を提示すると身体の周期的な動きが認められた.身体動揺の量をエコーロケーション条件と,エコーロケーション+仮想壁条件とで比較すると,有意な差は見られなかった.側面方向においては,エコーロケーションパルスにおいても環境騒音においても先行音効果が姿勢制御に関与していると考えられる. 研究II:エコーロケーションによる開口部の定位が姿勢制御に果たす役割 ○システムの構築 目的:エコーロケーションによりあたかも眼前に開口部が存在するかのように定位できるシステムを構築した.
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