研究課題/領域番号 |
15500374
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
菊地 尚久 横浜市立大学, 医学部附属病院, 助手 (90315789)
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研究分担者 |
水落 和也 横浜市立大学, 医学部附属病院, 講師 (60254182)
安藤 徳彦 横浜市立大学, 医学部附属病院, 教授 (30254197)
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キーワード | 外傷性脳損傷 / リハビリテーション / 急性期 / 高次脳機能障害 / SEP / 軽度脳外傷 |
研究概要 |
脳外傷患者の社会復帰は、運動障害のみならず、記憶障害・認知障害や行動障害などの高次脳機能障害が地域生活活動に大きな影響を及ぼしている。救命救急センターにおけるリハビリテーションは、特に重症者に対する急性期リハビリテーションとして重要であるにもかかわらず、リハビリテーションスタッフが次第に充実してきた現在においても十分とはいえず、特に専門的技術を有したリハビリテーション専門医が関わっている施設は未だに少ない。本研究において今年度は、(1)急性期における脳外傷患者に対する包括的な評価を行い最終的な予後予測の判定材料とすること、(2)急性期における脳外傷患者に対するリハビリテーションのOutcomeを明らかにすることを目的として研究を施行している。脳外傷患者急性期に対するリハビリテーションの評価表試案を作成し、当病院における倫理委員会の承認を得た。評価表の内容は、意識障害の評価としてGlasgow Coma Scale(GCS)を、運動障害に関してはその種類と麻痺の程度を(片麻痺についてはBrunnstrom stageを使用)、全般的知能評価としてMini Mental State Test(MMST)を、外傷後健忘に関してはGalveston Orientation and Amnesia test(GOAT)を、合併症の評価として各部位とその程度を、日常生活動作の評価としてFunctional Independence Measure(FIM)を、脳外傷に対する総合評価としてDisability Rating Scale(DRS)を、感覚入力の評価として体性感覚誘発電位(SEP)を用いたものである。審査を通過した後、直ちに症例を蓄積しており、まもなく予定数に達する見込みである。その後検者内および検者間信頼性、鋭敏性、正確性、順序尺度、各評価との基準関連妥当性および相関関係の検定を行う。研究成果については第41回日本リハビリテーション医学会学術集会のシンポジウム「脳外傷のリハビリテーション」において報告し、雑誌「リハ医学」に研究業績を報告することが決定している。
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