研究課題
基盤研究(C)
機能的磁気共鳴撮像法(functional MRI)は脳機能の局在を非侵襲的にとらえることが可能であり、空間および時間的分解能に優れており、脳機能画像解析法の第一義方法として広く利用されることになった。本研究の目的は(1)健常成人の四肢随意運動に伴う脳機能の局在を明確にすることである。健常成人ボランティア5名に対して、四肢の各関節の随意運動に対する脳内賦活領域を、fMRIにて撮像し、正常随意運動に対する脳内賦活野の3次元的マッピングを行った。運動野賦活のための動作は、計測したい各動作の大きさに応じて1秒から3秒程度に1回のリズムで10回行い、同時間休息するという一連の賦活と休息の作業を繰り返して行った。(2)脊髄・末梢神経障害患者に対して、左右手掌部のスポンジ刺激および手指対立運動を行わせ、fMRI画像で、病的な状態を健常評価と比較検討した。選択した障害は、頸椎症性脊髄症と難治性の四肢の痙痛を伴う線維筋痛症であった。その結果、(1)10秒間の測定中の前半の数秒間で、大脳運動野の信号強度が順次増加することが観察された。(2)指の対立運動による運動賦活を行った後で、指を動かさずにその動作を想像するだけで、実際の運動による賦活部位に一致して信号の増加が、程度は低いが観察することができた.(3)頸推症性脊髄症の患肢では、感覚および運動の両方の障害が考え届られ、fMRIにて脳幹部での異常所見が無い例では脊髄レベルでの損傷ないし障害が考えられた。線維筋痛症では一次および二次体性感覚野の賦活領域は健側より小さく出現し強い感覚異常が中枢に影響を及ぼしていることがわかった。
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