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2003 年度 実績報告書

細胞の3次元様増殖をパラメータとした各種物理療法の最適条件に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15500396
研究機関吉備国際大学

研究代表者

平上 二九三  吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (60278976)

研究分担者 秋山 純一  吉備国際大学, 保健科学部, 講師 (00309600)
加納 良男  吉備国際大学, 保健科学部, 教授 (70116200)
キーワード線維芽細胞 / ハイドロキシアパタイト / 三次元様増殖 / 温熱刺激 / 物理療法
研究概要

理学療法は人体に物理刺激を与え、本来生体の持っている自然治癒力を促し、回復への機能や能力を高めるものである。また培養細胞にいろいろな物理刺激を与えると、損傷からの修復や再生の促進が図られる。われわれは温熱刺激などの各種物理刺激の効果を培養細胞と人工骨(ハイドロキシアパタイト,HA)を用いて迅速に調べる方法を開発した。すなわち、マウス線維芽細胞とHAを混合培養し温熱刺激を与えるとHAの周囲に2〜3mmの幅で囲んで肥厚した細胞群が出現し、三次元様増殖を行うことを見いだした。平成15年度は、三次元様増殖に対する最適温度の検討を行った。
今年度は温熱刺激の設定温度と処理時間による温熱量が三次元様増殖に及ぼす効果を調べた。温熱刺激は40℃で60分と180分および60分を週4回、また41.5℃では15分と45分、43℃が2分と10分および20分として、三次元様増殖形成に必要な最小と最適な温熱量をそれぞれ調べた。その結果、最小の温熱量は43℃2分、概ね最適な温熱量が43℃10分であった。43℃2分は非処理対照群の1.7倍、43℃10分では3.7倍と非常に高い形成率となっていた。43℃10分間という最適な温熱量が与えられた細胞は、ダメージから克服するという細胞反応が三次元様増殖形成に働いたと考えられる。
これらの結果、培養細胞と人工骨による三次元様増殖形成は、温熱量を敏感に反映しており温熱療法の効果を細胞レベルから解明するために有用なパラメーターになることが示唆された。なお、温熱刺激による三次元様増殖はp38MAPK経路の関与が示唆されるので、引き続き16年度では温熱刺激による三次元様増殖の形成メカニズムを検討する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yamaguchi R, Hiragami F, Kawamura K, Shimada K, Gomita Y, Kano Y: "Establishment of neurotransmitter-hypersensitive PC12 variant cells deficient in nerve growth factor-induced neurite outgrowth"Tiss.Cult.Res.Commun.. 22. 101-108 (2003)

  • [文献書誌] 平上二九三, 加納良男: "マウス線維芽細胞と人工骨の混合培養による三次元様増殖を指標とした機械的刺激の効果"総合リハビリテーション. 32巻3号. 261-266 (2004)

  • [文献書誌] 平上二九三, 井上茂樹, 秋山純一, 日高正巳, 小池好久, 沼田景三, 加納良男: "細胞の三次元様増殖をパラメーターとした温熱刺激の最適条件に関する研究"日本物理療法学会誌. 11. 11-17 (2004)

  • [文献書誌] 平上二九三, 井上茂樹, 秋山純一, 小池好久, 沼田景三, 加納良男: "培養細胞と人工骨による三次元様増殖形成を指標とした温熱刺激の効果"吉備国際大学 保健科学部研究紀要. 9. 97-104 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2021-12-20  

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