1.体育教師による「震災教育」の実態 (1)被災地の公立中学校体育教師の83%が、この3年間に何らかの「震災教育」をしていた。しかしその中では、体育の授業4%、保健の授業11%と低率であった。「震災教育」は概して、学校や学級として扱われる傾向であった。 (2)教科・保健体育の重要な目標である「健康・体力」の課題は、体育教師の10%のみ、被災地からの重要な教育課題として発信していたに過ぎない。70%以上が認識している相対的に大きな課題は、「生命」「防災」「ボランティア活動」であった。 2.震災記録文書における体育・スポーツ活動 教育活動としての体育授業や運動部に関する記述より、学校に避難していた地域住民のスポーツ活動のほうが多かった。 3.都市公園の復旧に関する地域住民の評価 神戸市9区において被災した約3分の1の公園の修復結果に関する利用者の満足・不満足は、ほぼ半々に分かれた。 4.関東大震災に被災した子どもとの比較 子どもが書き記した作文によると、関東大震災当時の子どものほうが、阪神・淡路大震災当時より、震災復興における公園・遊び場・スポーツ施設等の要求が強い。
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