研究課題
本研究は、身体に対する認知が運動行動と食行動にどのような影響を及ぼすか、反対に運動行動と食行動の変容が身体に対する認知にどのような変化をもたらすかという問題について、社会文化的要因、パーソナリティ要因、体型要因を考慮して検討することを目的とした。平成15年度は、身体に対する認知を評価する理論間の関係、身体認知と社会文化的要因、パーソナリティ要因、体型要因等との関連について横断的研究を行った。平成16年度は、縦断的研究方法を用いて、身体に対する認知と運動行動及び食行動との関係について検討を行った。最終年度である平成17年度は、身体に対する認知に影響する重要な要因を取り上げ、身体に対する認知と関連の深い運動行動・食行動を対象として構造モデルを構築した。モデルの基本的な概要は、社会文化的要因(性、理想化された体型、身体イメージ等)、パーソナリティ要因(自尊感情、自意識)、体型要因(体重、BMI)が身体に対する認知(社会的体格不安、身体的自己観、身体的自己効力感)に影響を及ぼす。そして、身体に対する認知は、運動行動(運動経験、運動継続のステージ等)と、食行動(摂食の抑制、過剰摂食、社会的摂食等)に対して影響を及ぼすというものである。このような、社会文化的要因→身体認知→運動・食行動というプロセスを含む構造モデルが構築された。本研究で得られた成果をオーストラリアで開催されたInternational Society of Sport Psychology 11^<th> World Congress of Sport Psychologyにて発表した。
すべて 2005
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International Society of Sport Psychology 11^<th> World Congress of Sport Psychology, Proceedings CD-ROM
ページ: PTLD06