研究課題
基盤研究(C)
本研究では、社会文化的要因、パーソナリティ要因、体型要因が身体の認知にどのように関係しているか、身体の認知は運動行動および食行動にどのような影響を及ぼすかについて検討することを目的とした。身体の認知は、社会的体格不安、身体的自己効力感、身体的自己観の理論を中心に評価した。研究1では、身体の認知に関する理論間の関係、身体に認知と社会文化的要因、パーソナリティ要因、体型要因との関係について検討した。その結果、身体の認知を評価する3つの理論は密接に関係することが確認された。理想体型などの社会文化的要因は身体の認知に大きく影響することが示された。また、セルフエステームなどのパーソナリティ要因、BMIなどの体型要因も身体の認知と関係が深いことが明らかになった。研究2においては、身体の認知と運動行動及び食行動の関係について横断的な検討を行った。その結果、身体の認知は、過去及び現在の運動部活動経験、運動行動変容ステージという運動行動、摂食に関する態度や行動と摂食の停止という食行動と密接に関係することが示された。研究3では、身体の認知と運動行動及び食行動の関係について縦断的な検討を行った。運動行動は身体活動指標で評価し、食行動は摂食に対する態度や行動及び摂食の停止により評価して、1ヶ月間の運動・食行動の変容に及ぼす身体の認知の影響を調べた。その結果、運動行動や食行動の一部に影響することが示されたが、全体的に見てその影響は大きくないと判断された。これらの知見から、社会文化的要因→身体の認知→運動・食行動という関連が示され、概念的なモデルが構築された。
すべて 2005 2004
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International Society of Sport Psychology 11^<th> World Congress of Sport Psychology, Proceedings (CD-ROM)
ページ: PTLD06
International Society of Sport Psychology 11^<th> World Congress of Sport Psychology Proceedings (CD-ROM)(PTLD06)
九州体育・スポーツ学会第53回大会号 53巻
ページ: 65
Kyushu Society of Physical Education, Health and Sport Science 53^<th> Congress, Abstract 65