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2005 年度 実績報告書

子どもの運動習慣形成およびその維持に関連する要因に関する行動疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15500472
研究機関埼玉大学

研究代表者

戸部 秀之  埼玉大学, 教育学部, 助教授 (70273745)

キーワード行動疫学 / 運動習慣 / 生徒 / 心理的要因 / 項目反応理論 / 多重ロジスティック回帰分析
研究概要

運動習慣の形成を促進するには、運動習慣を形成することに加え、一旦形成された運動習慣からの離脱をいかに防止するかが重要である。本研究では中学生と高校生を対象に、項目反応理論によって構成した「運動に関する楽しさ(以下、楽しさ)」、「運動による利得に関する信念(以下、利得)」、「運動に関する心理的バリア(以下、心理的バリア)」、の3つの心理的尺度、さらに内発的動機、社会的規範意識、目標達成意欲、社会的サポートなど種々の要因が、運動の実施・中止などとどのように関連するかを検討した。中学生および高校生にアンケート調査を実施し、運動の実施状況および開始意図をもとに変化のステージ理論を利用して運動実施状況を把握した。また、調査実施1年以内にそれまで継続してきた運動を中止した「運動中止経験」の有無をもとに、運動中止に関連する要因を検討した。
運動実施者は男女あわせて中学生では69%、高校生では53%であったが、両者とも男子の方が女子より実施率が高い傾向が見られた。最近1年以内の運動中止経験は、中学生19%、高校生23%であり、約2割の生徒が運動中止経験を持っていた。このことは、運動中止の要因を検討する意義があることを示している。
多重ロジスティック回帰分析によって運動実施状況と強い関連が観察された要因を挙げると、運動に関する心理的バリア、友人から受ける社会的サポートや規範意識、親しい友人の運動に対する態度などであり、特に心理的バリアは強く関連していた。一方、関連が見られなかった要因は、運動の利得意識、運動の楽しさ、親からの社会的サポート、規範意識などであった。運動の中止に有意に関連する要因を挙げると、運動の楽しさおよび心理的バリア、上手になりたいという内発的動機の欠如、低い友人の社会的サポートであった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Scale development for measuring junior high and high school students' enjoyment, benefit, and psychological barrier for exercise by item response theory2005

    • 著者名/発表者名
      Hideyuki Tobe
    • 雑誌名

      International Journal of Sport and Health Science Vol.3

      ページ: 129-141

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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