研究概要 |
青年期における定期健康診断をベースにした生活習慣病一次予防のためのスクリーニング法や介入法までを視野においた総合的な集団・個別健康教育システム作りの展開を継続した。 1)平成15年度から実施を始めた"必修授業を利用した健診事後措置"は、健診の意義と結果解釈について全学生必修で学ぶ機会を与える新たな集団アプローチである。医学雑誌の特集"健診・人間ドック後指導の実際においてもトピックスとしてとりあげられた(クリニカルプラクティス23(12),2004:1187-9)。学内においても、平成17年度から全学的教養教育カリキュラムの中期目標の一つ(「大学生活における健康管理の啓発」)として取り入れられる運びとなった。 2)科学的根拠に基づいた健康教育を目指している。生活習慣病予防のための健診には採血項目も取り入れているが、迅速な事後指導には電算化処理能力の充実が問われる。われわれが平成13年度から行っているICカードを利用した健診についても特集記事に紹介した。 3)大学生に少しずつ:増えている糖尿病のスクリーニング法の検討のため、男女約100名の健常者を含めHbA1cを測定した。費用対効果をからめた検証に入る。 4)青年期の肥満、特に内臓脂肪蓄積と動脈硬化の実態調査継続のため、平成16年度に高感度CRP測定を施行。「肥満→炎症の惹起→動脈硬化進展や一部の生活習慣病発症にも関与?」の仮説が立ち、発表報告中。 5)青年期のやせについて。特に女子学生にボディーイメージと体型のずれが箸しいこと力弐、静岡県下4大学合同のアンケート調査からも明らかとなり、食生活調査とからめて報告予定。 6)平成16年度末には、静岡県栄養士会との共催で第1回「大学生のための健康料理教室」を開催。 7)健康指導の個別アプローチとして、Eメールでの支援を始めた。 8)"Awareness"という意味の大学生の健康管理啓発目的で、情報学部との協同で、ビデオコンテンツのweb配信を検討し始めている。
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