研究課題
高齢者の健康増進活動において、通所による指導が中心であったため、施設に通える「元気」な高齢者のみの利用に限定され、また「介護保険」や「介護予防プログラム」の適用を受ける層と元気な高齢者の間にある、元気でもないし、さりとて介護が必要だというわけでもない、「非健康・非介護」層とでも言うべき高齢者の層がある。そしてその層はこのようなサービスや制度の谷間で見過ごされている。今回は、このような高齢者層を対象として運動指導士を自宅へ派遣する「訪問運動サービス」を実施することとした。在宅運動指導プログラムの実施にあたって運動習慣を身につけるにあたっては、やみくもに運動を進めるのではなく、個人の体力にあわせ正しい筋力の使い方の指導をおこない、その結果を見届ける社会的サポートが不可欠である。また、本人が目標を持って自己効力を発揮し、セルフモニタリングすることも重要な要素である。そこで、はじめに運動の必要性を学び、週3回程度の正しい動きができるまでの指導と、慣れてきたら週1・2回の指導(きちんと続けているかの点検)となるような運動スケジュールを立てた。今回の試みは2ヶ月間、15回の家庭訪問による短期トライアルであり、どの程度健康増進に役立つか、効果測定として良好な結果を得るには短期間すぎることが指摘されるが、今回は在宅で運動してみたいという潜在的要求がどの程度あるのかをさぐることを第一の目的とした。実施事項在宅運動指導プログラムの運動メニューの作成宅運動指導プログラムの健康運動カルテの作成動画によるモーション記録在宅運動指導システムの開発上記の本人の記録・運動指導士による問診結果・ビデオ画像情報を健康運動カルテとして一元的にまとめ、記録保管し、必要に応じて検索、比較閲覧や後の運動メニュー変更、評価測定をおこない、さらに訪問スケジュール管理機能を持たせた在宅運動指導システムを作成した。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
健康スポーツ教育センター研究紀要(近畿大学) 4
ページ: 1-8
甲子園大学紀要(現代経営学部編) 32
ページ: 1-6
甲子園大学紀要(現代経営学部編) 33
ページ: 77-87
International Judo Federation. World Judo Research Symposium, 2005.Cairo, Egypt