医療気功(アストカイロ気功)が癌遺伝子の発現および癌の治療効果に与える影響

2003 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 15500484
• 研究機関: 鳥取大学
• 研究代表者: 北村 幸郷 鳥取大学, 医学部, 助教授 (20204919)
• キーワード: 代替医療 / 癌 / 遺伝子 / サイトカイン / 気功

研究概要

研究者は高価な医療機器や合成薬物を使用せずに疾患を治療することができる医療気功(アストカイロ気功)を用いて癌を含むいくつかの疾患について治療を行い、その臨床効果をこれまでに報告してきた。特に癌に対する効果は悪性腫瘍が重要な死亡原因である現代においては重要であり、本研究では、アストカイロ気功が癌患者の癌組織に与える影響を臨床的および分子病理学的に検証し、治療経過、治療効果、生命予後、癌末期の疼痛、合併症に与える効果およびQuality of Life(QOL)に与える影響の研究を行ってきた。本年度は消化器癌(胃癌および大腸癌)を中心に気功治療前の癌組織生検と気功治療後に手術によって得られた癌組織において、分子病理学的手法を用いて、癌遺伝子の発現や癌の増殖に関与しているサイトカインおよびアポトーシスの誘導効果について気功治療の前後で比較しながら検索を行い、気功治療によって癌の増殖抑制およびアポトーシスの誘導が起こっていることが判明した。また、この気功治療は術後の良好な治療経過や合併症の予防にも有用であり癌患者のQOLの向上に効果的であった。癌の治療は放射線治療、抗癌剤および破壊的な手術を含めて過酷な治療が多く、誰もが積極的には望まない治療方法が主流となっているが、本年度の研究成果において、アストカイロ気功は患者に対する肉体的、精神的負担がほとんどない治療であり、癌細包に対して分子病理学的なレベルでの作用機序を有し、現代医学と併用することで癌患者の良好な治療経過および治療効果を得ることに有用であることが示唆された。

研究成果

• [文献書誌] 佐野紀江: "アストカイロ(AST)気功が脳内出血に及ぼす治療効果"人体科学. 12・1. 47-50 (2003)
• [文献書誌] Idobe Y: "Expression of transforming growth factor-β1 in hepatocellular carcinoma in comparison with the non-tumor tissue."Hepatogastroenterology. 50. 54-59 (2003)
• [文献書誌] Kitamura Y: "Smad expression of hepatic stellate cells in liver cirrhosis in vivo and hepatic stellate cell line in vitro."Pathology International. 53. 18-26 (2003)
• [文献書誌] 北村幸郷: "先端医学理論"鈴木正弘監修、佐久書房東京発行. 117 (2003)
• [文献書誌] Suzuki M: "Astral Medicine"Sakusyobo Inc. Tokyo Japan. 138 (2003)
• [文献書誌] 鈴木正弘: "遺伝子診断に基づく肥満治療、最先端医療シリーズ4"星雲社、東京. 110 (2003)
• [文献書誌] 鈴木正弘: "生物兵器炭素菌てどんな病気になるの、最先端医療シリーズ5"星雲社、東京. 108 (2003)
• [文献書誌] 鈴木正弘: "移植した人口骨が本物の骨に変化する、最先端医療シリーズ6"星雲社、東京. 116 (2003)