研究課題/領域番号 |
15500490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
坪内 伸司 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 講師 (10188617)
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研究分担者 |
清水 教永 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 教授 (30079123)
真耒 省ニ 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 講師 (10118002)
濱口 雅行 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 講師 (70172963)
松浦 義昌 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 講師 (60173796)
田中 良晴 大阪府立大学, 総合教育研究機構, 講師 (60236651)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 経穴推拿 / 内関穴 / 疲労 / 自己推拿 / 美容推拿 / 手技 |
研究概要 |
本研究では、推拿療法の内関推拿・自己推拿・美容推拿が生体にどのような影響をもたらすのかについて検討した。 被験者は、18〜23歳の大学生とし、実験の趣旨を説明し参加に同意を得た。 内関推拿実験では、安静、80%HRmaxの運動負荷、回復において推拿無刺激と推拿刺激(拇指按揉法:左上肢、内関穴)の条件で行った。内関穴への推拿刺激は、安静時における血圧、心拍数及び血中乳酸が有意に低下した。運動負荷後及び回復期において血圧と心拍数は、有意に減少し、血中乳酸は低下が見られた。内関穴への推拿は、激しい運動時の疲労回復の一つの手段として、生体に対する有効な刺激であると考えられた。 自己推拿実験では、6部位52種類の自己推拿手技から3つ以上の手技を自由に選択させ実施した。内省は、自己推拿手技毎に5段階評価した。自己推拿効果の高い評価を得た部位は、頭頸部、腰背部及び下肢部であることが明らかとなった。内省評価は、性差に関係なく個人の疲労回復やリラクゼーションを促進するための一つの手段として有効な指標となることが明らかとなった。 美容推拿実験では、被検者顔面部の経穴に対して拇指推抹法、拇指按揉法を実施した。組織酸素飽和度、総ヘモグロビン量は、推拿後に減少傾向が認められた。CV_<R-R>は、推拿中に有意な減少が認められた。分泌型免疫グロブリンは、推拿後に有意な増加が認められた。フェイススケールは、推拿前に比べ推拿後に有意に高くなることが認められた。美容推拿は、自律神経系の働きを抑制し、副交感神経優位に傾ける刺激となることが明らかとなった。また、口腔局所免疫能を高める効果をもたらし、精神的なリラクゼーション効果を高めることが明らかとなった。 以上のことから、推拿療法の臨床適用では、身体的疲労回復と精神的リラクゼーションを促進し、健康生活のための有益性が認められた。今後さらなる検討が期待される。
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