今年度、現在までの研究進行状況等を以下に記す。 (i)健康状態を含む生活習慣調査項目の妥当性、信頼性の検討および調査の実施。 (ii)体格および体組成を含む体力診断テスト項目の選択、測定実施。 (iii)音響的骨評価装置による測定値の信頼性検討と測定実施。 (i)関連研究に基づく理論的妥当性の検討を経て、青年期学生の生活習慣を評価する調査項目を選択した。調査項目は、基本的な生活習慣、運動習慣、食習慣と現状の健康状態に関する不定愁訴の4領域から構成されている。また、学生本人だけではなく保護者に対しても同様の観点から調査項目を作成した。選択した調査項目の妥当性(内的一貫性ほか)、と信頼性の検討を行った。その結果を踏まえて、初年度の調査を実施し、その資料について性や学年などの要因から解析、検討を行なった。 (ii)青年期学生の体力を評価するテスト項目を、関連研究に基づく理論的妥当性の検討を経て、選択した。テスト項目は、体格および体組成に関する項目、文部科学省体力テストから構成されている。体組成に関しては、インピーダンス法による体脂肪量測定に加えて、BMIを含めた体格指数を加えた。本年度の測定を実施し、その資料について性や学年などの要因から解析、検討を行った。 (iii)青年期学生の骨評価には、非侵襲で、多人数の測定が可能な超音波を用いた音響的骨評価装置を採用した。まず、測定値の信頼性(日内、日差の観点)を検討し、初年度の測定を実施し、その資料について性や学年などの要因から解析、検討を行った。 現在、体力、体脂肪および骨密度と生活習慣との関係について、横断的な観点から解析を進めている。
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