研究概要 |
平成15年度の研究目的は,沖縄県における多重債務者の相談状況を時系列的な基礎資料として整理することと,諸外国の資料収集であった。 1.論文執筆:なぜ消費者教育で多重債務を教えるのか 現在の日本では誰でも,いつでも,どこででも借金ができる状況があり,それが多重債務者の増加に連動しており,それを予防するための教育が重要であることについて論じた。 2.沖縄クレ・サラ被害者の会データ分析 (1)相談者1000人のうち,男性52.5%,女性47.5%であり,平成9年度から14年までの男性の割合が37.0%,47.0%45.0%,50.2%,51.6%,48.8%であったことを考えると,男性の相談者の割合が増えている。 (2)平成13年度からの比較で初回借り入れの原因を年代別,性別に分析した。その結果,生活費のための借金が男性で20.6%,27.2%,42.4%,女性でも38.3%,44.9%,55.6%と着実に増加している。 3.論文執筆: Exploratory Factor Analysis of Money Beliefs and Behaviors Measures as Applied to Asian and Asian American College Students (The 5th Biennial Conference of Asian Consumer and Family Economics Association) アジア(沖縄,韓国)とアジア系アメリカ人の金銭態度を因子分析した結果,お金のもつ意味として,パワー,安全性,金銭的謙虚さの3つの因子がみられた。 4.ハワイ大学での発表及び資料収集 学会発表:Financial Profiles of Asian and Asian-American College Students(世界ウチナーンチュー大会) ワークショップ参加(私費):多重債務者カウンセリング(Hawaii Credit Union League)
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