小学生の放裸後、及び休日の過ごし方、遊びの実態について、大阪市都心部での調査分析を進めながら、沖縄県南風原町の全小学生を対象にしたアンケート調査を実施した。 その結果、両地域ともに、平日は塾や習い事等に参加している子どもが多く、放課後の自由時間が少なくなると共に細切れになっていることがわかった。そうした中で、子どもたちの外あそびは少なく、自分や友達の家で少人数で遊ぶことが多くなっている。外あそびが行われている場所は、両地域ともに公園、広場が最も多く、外あそびができる場所は地域の中で限定されているが、大阪市に比べると南風原町の方が、道での遊びや家の庭・団地内で遊ぶ姿がやや多くみられ、地域のなかに子どもが遊べる空間的な余裕が残されていることが伺える。しかし、近くの川や森といった自然空間で遊ぶ経験は、両地域ともにほとんどできていなかった。 子どもたちが自由に外あそびができない要因として、安全で豊かな遊び空間が地域に不足していることがあげられるが、同時に、犯罪や交通事故の心配から、親が子どもの自由な行動に強く制限をかけている事実が浮かび上がった。そのなかで、親同士や地域の大人のつながりがあり地域の中に子どもを見守る目があることが、そうした制限を緩和する作用をもたらしていることも明らかになった。また、親は子どもの遊びや遊び環境の現状に問題意識をもっており、親通しのつながりや、遊び場、居場所づくりにともに取り組む必要性を感じていることが明らかになったことは、子育てネットワークを検討していく上で重要な発見であると考える。
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