1.料理分類基準の決定と判定基準の検討 1995〜2002年に中年男女や女子大生を対象に行った2685日分の食事調査データを用いて、料理分類方法の簡便性や汎用性・再現性・妥当性について確認し、分類基準を決定した。さらに、食事を料理レベルで診断するための判定基準を提案した。なお、その判定基準の妥当性については現在検討中である。 2.食事調査データ入力・チェックシステムの整備及び既存システムとの一体化 ドキュメントスキャナを用いて食事調査票の手書き文字入力とその読取りができるようにするために、新たな調査票の様式を考案し、OCRソフトによりシステム化することによって、データ入力を機械的に行えるようにした。また、既存の栄養指導支援システムと指導用媒体作成システムを一体化させ、一連の作業を簡便化した。 3.栄養指導への活用と指導効果の検討 個人の食事状況を栄養素・食品レベルだけでなく、料理・食事レベル(食パターン)を総合的に把握することにより、的確で分かりやすい栄養指導が可能となり、指導効果が向上した。また、栄養素・食品摂取量等個々の平均値や分布では把握できない、個人の集まりとしての集団レベルの総合的な食事の評価にも有効であることを明らかにした。 4.研究成果の発表 以上の研究成果については、2003年9月に開催された日本栄養改善学会第50回大会(演題:食生活実態の把握や食事評価に食パターンを用いることの意義・他2題)、及び2003年10月に開催された日本公衆衛生学会第62回大会(演題:「健康日本21」実践のための食事評価法の検討〜料理・食事レベルからの評価〜・他2題)において報告した。
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