研究課題/領域番号 |
15500561
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
林 辰美 中村学園大学, 栄養科学部, 助教授 (40149646)
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研究分担者 |
城田 知子 中村学園大学, 短期大学部食物栄養科, 教授 (80069781)
本間 学 中村学園大学, 栄養科学部, 助教授 (40209341)
伊東 るみ 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (40291835)
稲益 建夫 中村学園大学, 短期大学部食物栄養科, 教授 (70127976)
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キーワード | 乳幼児 / 食習慣 / 生活習慣 / 食育 / 朝食喫食状況 |
研究概要 |
[研究目的]乳幼児期の健康的な食習慣の形成は、生活習慣病の一次予防に関する施策として重要視されている。その背景には大人のライフスタイルの変化が子どもの生活リズムの夜型化に警鐘を鳴らしている。このことは朝食欠食習慣のある幼児の増加など、食生活にも様々な影響を及ぼしており、社会的な問題として対策が急務である。平成13・14年度の先行研究を基礎に、本研究においても乳幼児健診時の健診データを基に発育発達状況食習慣等について追跡調査を継続し、成人期の健康習慣につながる乳幼児期の栄養教育のシステムを構築することを最終目的とした。 本年度は、健診時に食習慣調査を16,134人の幼児(男児:8,295人、女児:7,839人)の保護者に対して実施し、現在までの解析結果は以下の通りである。 [結果]1)朝食喫食状況は、朝食を「毎日食べる」園児は82.5%で、この時期にすでに欠食傾向がみられる園児は「時々食べない」14.1%、「食べないことが多い」3.0%であった。「食事の時間が楽しい」と回答している幼児は、63.0%であり、半数弱は否定的な回答であった。しかし、おやつの時間については91.7%が「楽しい」と回答している。夕食に関しては、「大体食べる」44.6%、「時々残す」44.5%、「残す時が多い」10.3%であった。また、食事時間が「決まっている」は50.8%、逆に「時々ずれる」45.1%、「決まっていない」3.4%であり、食習慣の形成が十分でない幼児が、相当数存在しており、食育の具体的なカリキュラムの作成と実践が課題となった。排便時間に関しても「登園前」は15.1%、「決まっていない」35.5%と、基本的生活習慣の形成、定着に問題点が表出してきている。 2)平日・休日共に起床時刻が遅い幼児に朝食欠食習慣がみられた。 3)就寝時刻が遅くなると朝食欠食習慣がみられ、特に平日の就寝時刻が遅い幼児に朝食の欠食が認められた。 4)朝食喫食習慣と排便習慣は、朝食を「毎日食べる」幼児は毎日の排便習慣も定着していた。 [結語]幼児の生活習慣要因としては、朝食喫食習慣、食事の規則性、排便習慣の定着などがあげられ、それらとの関連性が示唆された。
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